新年の始まりは2日からであった。ドル円は105円台の前半であり、ユーロ円は145円台の前半。どちらも2013年の最も高いレベルに張り付いた状態である。今年もリスクテークになりそうだとの観測が強い。マーケットに対してはほとんど総ブルの状態なので、かえってドル円のロングやユーロ円のロングではついていきにくい。
思えばリーマンショックのあった2008年の暮れにはドル円が大きく下がり、2009年の予想は大方がリスクオフの方が多かった。ドル円も80円台を見るに及んで、65円まで行くなどといった予測も多かった。それだけ総ベアになっていた。そしてふたを開けてみると2009年は春先からリスクテークへ。ドル円も101円台まで戻しきった。
震災の起こった2011年はリスク回避が進んだが、その翌年の2012年の予想もまたかなり総ベア的なものであった。ドル円は80円台を割り込んでいるのだから仕方がないといえば言えるのだが、ほとんど口をそろえたように円高予想や株安予測が多かった。確かに政権交代などは予測されないものではあるが、不思議と意見が揃い過ぎると反対方向に行ってしまうものだ。
2014年に向けては「ドル円は120円」とか「日本株は2万」とかいったものが目立った。ということはちょっと要注意であるということかもしれない。過去のパターンがそのまま当てはまるとは限らないが、軽視するわけにもいかない。
そうして始まった2014年のマーケット。最初は勢いが良かった。とくに日経先物が16400円という高値までスルスルと上がって始まったのが象徴的だ。これで昨年の高値をもいとも簡単に越えてきた。後はドル円とユーロ円だという感じで、欧州時間を迎えた。
ただしアジア時間でユーロドルの下げがきつかったため、ユーロ円のほうはイマイチの動きだった。週末に出た中国の景況感が予想よりも悪かったのを、どの程度までマーケットが受け止めるのかどうか。
イギリスとフランスでも同種の景況指数が発表されたが、良くはなかった。過去の数字だからそんなに気にしなくてもよいだろうが、マーケットは全体的にリスクオフに傾いた。ニューヨーク勢が参入する頃合いになってくると、ドル円は105円を割り込んできた。私も株安という裏付けもあったことだし、この際、年始だなどとは言ってはいられない!
ドル円を104.97で売っていった。しかしお正月モードなので、PCの画面には張り付いていたくもない。だからOCO注文で105.15と104.35で出しておいた。再びドル円が105.10とかをテイクンしてくるならば、また高値攻めになるだろうし…。
夜中はそのまま寝てしまったが、ニューヨーク時間の午後から米国株は一段安を喫したのと同時に、リスク回避が進んでドル円も104.55まで下げた。私の注文はどちらもできなかったが、104円台の後半でドル円はアジア時間に戻ってきた。そしてお昼頃には利食いはダンになった。昨年末に16355円で年足でも高値引けをしていた日経先物は、16000円の大台も割り込んで、ユーロ円は半日で2円以上も落ちている。
ドル円はアジア時間では104円台をなんとかキープして、103円台突入は避けられた。104円台ミドルまで戻したがまた押し戻されてきている。ユーロ円も142円台で踏み止まってはいるが、リスク回避の動きが本物かどうか引き続きキープウォッチである。
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