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今井雅人の「どうする? どうなる? 日本経済、世界経済」

米失業率低下の主因は何か? レンジ
ブレイクのキッカケとなる2つの材料とは?

2014年01月23日(木)16:27公開 (2014年01月23日(木)16:27更新)
今井雅人

FXトレーダー・羊飼いに聞く、初心者におすすめのFX口座の選び方とは?

■米雇用統計後の荒い値動きを経て落ち着いた動きに

 先週(1月13日~)は、12月米雇用統計の影響を受けて市場は荒い値動きとなりましたが、今週(1月20日~)は、日経平均が1万5000円台後半で堅調な推移となったほか、米ドル/円も104円台での落ち着いた動きが続いています。

【参考記事】
株安・円高・米ドル安は一時的な調整。米雇用統計の結果を好意的にみるワケは?(1月16日、今井雅人)

日経平均株価 日足

(出所:株マップ.com

米ドル/円 4時間足

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 4時間足

■世界経済の成長見通しが引き上げられた

 1月14日(火)に、世界銀行が世界の経済成長率見通しを上方修正したのに続いて、21日(火)にはIMF(国際通貨基金)も「世界経済見通し」の改定を公表。

 IMFは2014年の世界経済の成長率予想を2013年10月時点の3.6%から3.7%に引き上げました。見通しの上方修正は約2年ぶりとなり、「新興国から先進国への成長のローテーションがさらに進む」との見解も示されています。

■新たなレンジブレイク材料1【日銀の追加緩和】

 相場環境としては、比較的楽観できる状況にありますが、現在の環境は相場にすでに織り込まれていると考えられます。常に先の材料を探している市場にとっては、新たにレンジブレイクできる材料を探すことになりそうです。

 今後の注目は、国内では、やはり日銀が追加緩和を実施するかどうかに集まっています。

 1月21日(火)~22日(水)に開催された日銀金融政策決定会合では、金融市場調節方針を「マネタリーベースが、年間約60~70兆円に相当するペースで増加するよう金融市場調節を行う」とし、「量的・質的緩和」の継続を決定しました。

 しかし市場では、「2月に成長融資の支援枠拡大の検討を行う」ことなども予想されているほか、4月の消費税引き上げに合わせてその他の追加金融緩和も実施される可能性がかなり高くなっています。

 政府、日銀が一体となって増税による景気減速感を払拭したい構えです。この動きを受けて、市場が再びアベノミクス相場を大きく形成していく可能性もあります。

世界の通貨VS円 月足

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:世界の通貨VS円 月足

■新たなレンジブレイク材料2【米経済が堅調に回復】

 また、米国では、1月28日(火)~29日(水)にバーナンキ氏がFRB議長として最後のFOMC(米連邦公開市場委員会)が開催されます。

 WSJ(ウォール・ストリート・ジャーナル)の著名FED(米連邦準備制度)ウォッチャーで知られるジョン・ヒルゼンラス記者が、「100億ドルの資産買取り減額の公算」との見解を示しているとおり、FRB(米連邦準備制度理事会)としては、12月米雇用統計の極端に悪化したNFP(非農業部門雇用者数変化)の数字については、「堅調に回復している米国経済」との見通しを変えるには及ばずとみているようです。

(詳しくはこちら → 経済指標/金利:米国主要経済指標の推移

 また、6.7%にまで低下した失業率の主要因とされている「労働参加率の低下」に対しては、FOMCメンバーは「労働市場の逼迫」とみている可能性が高いようです。

(詳しくはこちら → 経済指標/金利:米国主要経済指標の推移

 これまで、「失業率の低下」は、「長きに渡る労働参加率の低下」のなせる技で、正確に労働市場の改善を示していないとみる向きも強かっただけに、米国経済の堅調さを検証するうえでも非常に興味深いと感じています。

■ポジション調整の下振れはていねいに拾いたい

先週のコラム同様に、こういった市場環境の下では、相場が何らかの影響で下振れした場合は、基本的にはポジション調整によるものであることが多く、動向を見極めながら下押しをていねいに拾っていきたいところです。

【参考記事】
株安・円高・米ドル安は一時的な調整。米雇用統計の結果を好意的にみるワケは?(1月16日、今井雅人)

 為替市場では、豪ドルが1月16日(木)に発表された12月豪雇用統計で、新規雇用者数が市場予想の1万人増加に反して、何と2.26万人の減少となったことを受け、大きく売り込まれる場面もみられました。

 しかし、今週(1月20日~)に入って10-12月期の豪CPI(消費者物価指数)が大幅に強い数字となったことで買い戻されるなど、元に戻りつつあります。

豪ドル/円 4時間足

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:豪ドル/円 4時間足

 大きく上がるわけでもありませんが、結果的には押し目買い方針がリスクを最小限にしているのではないでしょうか。


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