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今井雅人の「どうする? どうなる? 日本経済、世界経済」

米失業率低下の主因は何か? レンジ
ブレイクのキッカケとなる2つの材料とは?

2014年01月23日(木)16:27公開 (2014年01月23日(木)16:27更新)
今井雅人

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■新たなレンジブレイク材料2【米経済が堅調に回復】

 また、米国では、1月28日(火)~29日(水)にバーナンキ氏がFRB議長として最後のFOMC(米連邦公開市場委員会)が開催されます。

 WSJ(ウォール・ストリート・ジャーナル)の著名FED(米連邦準備制度)ウォッチャーで知られるジョン・ヒルゼンラス記者が、「100億ドルの資産買取り減額の公算」との見解を示しているとおり、FRB(米連邦準備制度理事会)としては、12月米雇用統計の極端に悪化したNFP(非農業部門雇用者数変化)の数字については、「堅調に回復している米国経済」との見通しを変えるには及ばずとみているようです。

(詳しくはこちら → 経済指標/金利:米国主要経済指標の推移

 また、6.7%にまで低下した失業率の主要因とされている「労働参加率の低下」に対しては、FOMCメンバーは「労働市場の逼迫」とみている可能性が高いようです。

(詳しくはこちら → 経済指標/金利:米国主要経済指標の推移

 これまで、「失業率の低下」は、「長きに渡る労働参加率の低下」のなせる技で、正確に労働市場の改善を示していないとみる向きも強かっただけに、米国経済の堅調さを検証するうえでも非常に興味深いと感じています。

■ポジション調整の下振れはていねいに拾いたい

先週のコラム同様に、こういった市場環境の下では、相場が何らかの影響で下振れした場合は、基本的にはポジション調整によるものであることが多く、動向を見極めながら下押しをていねいに拾っていきたいところです。

【参考記事】
株安・円高・米ドル安は一時的な調整。米雇用統計の結果を好意的にみるワケは?(1月16日、今井雅人)

 為替市場では、豪ドルが1月16日(木)に発表された12月豪雇用統計で、新規雇用者数が市場予想の1万人増加に反して、何と2.26万人の減少となったことを受け、大きく売り込まれる場面もみられました。

 しかし、今週(1月20日~)に入って10-12月期の豪CPI(消費者物価指数)が大幅に強い数字となったことで買い戻されるなど、元に戻りつつあります。

豪ドル/円 4時間足

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:豪ドル/円 4時間足

 大きく上がるわけでもありませんが、結果的には押し目買い方針がリスクを最小限にしているのではないでしょうか。


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