昨日のアジア時間ではドル円は102.50以下でもっぱら取引されていた。これはやはり新興国通貨への警戒からのリスク回避のよるものだ。欧州時間になってトルコリラやインドルピーがどうなるかを見極めないと、安易にリスクを取りづらい状態に陥っている。逆にいうとエマージング通貨が安定すれば、大きな巻き返しが起こることになりそうなのも想像がつく。
欧州時間になってもトルコリラは対ユーロでも対ドルでも落ち着いていた。グローベックスでの米国株はやや強い。ドル円も102.50を越えてきたりするが、明確な方向感はまだ出て来ない。ここ最近、1.36台で固まってしまっていたユーロドルが、1.36ちょうどを割りこんできた。値幅は大きくはないのだが、今週の新興国通貨の大荒れの中でも静かだったユーロドルが1.35台に突入してきたので、ちょっとフレッシュ感がある。
マーケットの関心が新興国に移っているので、アメリカのGDPや失業保険のデータでは反応は限定的だった。そして為替相場やややドルの全面高の形でニューヨークオープンとなった。ドル円が102円台のままなので私も手を出しにくい状況だった。
いかんせん、新興国通貨の動向がどうなるかわからないので、そんなものにベットはしたくはない。朝、起きて画面を確認すると、ニューヨーク時間ではさらにドル高が進んでいた。しかしドル円は103円台には一度も乗せていない。
昨日の新興国は株価も通貨も落ち着いていて、今日は朝からリスク許容度の回復ということで、日本株の上昇やドル円、ユーロ円の上昇で始まるかと思った。しかし午後には日本株は下落。日経先物は今年の最安値まで落ち込んだ。ドル円も仲値決めのあたりまでは堅調だったが、103円ちょうどが無理だとわかると速攻の利食い売りにさらされた。
まあ考えてみると、ここのところ毎日リスクオンとリスクオフを繰り返している。パターンにしたがうとすれば、今日はリスクオフの日になるということである。その前兆なのだろうか。やはりリスクテークの方向にポジションを傾けにくい感じがしてしまう。
今日からは旧正月なので、中国を始め、参加者が少なくなる。海外での材料もシカゴPMくらい。いずれにしてもトルコや南ア、アルゼンチン、ブラジルなど、新興国の株価や通貨には注意を払い続けなくてはいけない。
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