昨日は日本がお休みで、アジア時間のドル円は102円台の前半でステイ。このレベルはなんだか見飽きてきたところでもある。でも上がっても102.60あたりで止められるだろうし、下がっても101円台では買われそう。つまり私としては101.90から102.60くらいまでのレンジ相場が続くと感じているのだろう。
欧州時間になってもとくに新しい材料はない。そのうえ値動きも乏しいので、なんだか積極的に動いていく理由に欠いている。それでも欧州株はやや強めに推移した。グローベックスの米国株も同様で、株価は強い。やはりイエレン議長の議会証言を期待しているということなのだろう。
でも金融当局者の代表者として、従来の見解と違うことをしゃべるはずはないのだが、初めてということもあるし、イエレン氏はハト派のなかでも、さらにハト派と目されている分、ちょっとでも手ぬるいことを言うようであれば、かえってホーキッシュと取られかねない立場の人である。まあ、マーケットの反応を見てから、何をやるべきか考えるしかなさそう。
さてそのイエレン議長の証言。内容は早い時間にドラフトの形で公表された。あまり目新しいものはなかった。従来の金融政策を継続するとか、相当に長い期間のゼロ金利を続けるとか、今までと同じである。緩和縮小の方針も変えないということが明言されていて、それまで高値追いしていた株価は下落
タイトニングを意識したドル買いが出て、ドル円は102.65あたりまで上昇した。それでも緩和姿勢は維持することが強調されていたのが好感されたようだ。すぐに株価は切り返してきた。ドル円も戻りのメドまでは上がったが、すぐに反落。再び102円台の前半まで落ち込んだ。さすがにイエレン議長の発言という材料で上がったドル円のトップサイドは売り込むことはできなかった。
米国株は堅調にスタート。そのまま買いを集めて大幅高へ。為替相場はドル全面高の形になったが、いかんせん値幅は小さかった。しかしリスクテークの面からユーロ円は高い。140円台の大台を回復してきている。先週の雇用統計の前後から、マーケットでのリスク許容度は増大中である。
ユーロ円は昨年末の高値である145.72から、今月の初めにつけた今年の安値である13623までの半値は140.97である。140円台はそれをレジスタンスにした動きを強いられそうだ。
ドル円のほうも今年の高値である105.44と、今年の安値の101.75の半値が103.09である。これも目前にはしているが、現実からいえば、まだ半値以下で推移している。目先の戻りに目を奪われてはいけないのかもしれない。
日本時間 17時30分
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