■FRBとBOCの政策に違い。米ドル/加ドルは1.14ドルへ
一方、タカ派なイエレン新議長のコメントを受け、素直に通貨安が進行したのが加ドルや豪ドルといった資源国通貨。
米ドル/加ドルはついに1.12ドル台に乗せてきました。これまでの高値は1.1273ドル。
このところのBOC(カナダ銀行[カナダの中央銀行])のスタンスはきわめてハト派
カナダ銀行(中央銀行)のポロズ総裁は18日、インフレが中銀目標の2%を下回り続けるようなら、利下げを強いられる可能性は排除できないとの見解を示した。
ポロズ総裁は、現時点で利下げの可能性を除外できるかという質問にできないと答えた上で、「リスクのバランスが変化し、インフレの下振れリスクが増大するようなら、リスクバランスと、それに対するわれわれの姿勢について見直す必要があるだろう」と述べた。
(出所:Wall Street Journal)
FRB(米連邦準備制度理事会)とBOCの政策金利に対するベクトルの違いから、米ドル/加ドルは粛々と1.1400ドルへと上昇中。

(出所:米国FXCM)
■中国経済などを不安視、豪ドル/米ドルは0.85ドルへ下落か
一方、同じく資源国通貨の豪ドルも反落。
先月から一連のオーストラリアの経済指標が好調なことから、RBA(オーストラリア準備銀行[豪州の中央銀行])の為替依存度は低下しています。
そのためRBAの口先介入も昨年ほどは強烈でなくなったのですが、豪ドルが急騰することを避けたいのは変わらず。
このところの豪ドル/米ドルは200日移動平均線で上値を抑えられてきました。
昨年(2013年)の10月23日も200日移動平均線の0.9758ドルで高値をつけて反落したのは記憶に新しいところ。
昨日、3月19日(水)も200日移動平均線の0.9147ドル(高値は0.9141ドル)で抑えられてFOMCに突入。
そして、イエレン新議長のタカ派なコメントであっさり0.9000ドル近辺まで反落しています。
これで、先月以降継続していた豪ドル/米ドルの調整は終了。
仮に株が急激に下げると、FRBからイエレン新議長のコメントを否定する報道も飛び出るのでしょうが、中国経済が不透明なことと、主要な商品価格が下落していることもあり、豪ドル/米ドルの上値は限定的。
豪ドル/米ドルは再び0.85ドルへ向けて下落を再開した可能性が濃厚。

(出所:米国FXCM)
当面、加ドルや豪ドルといった資源国通貨の行方に注目です。
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