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西原宏一の「ヘッジファンドの思惑」

上値が重たくなってきた豪ドルに注目!
「不快なほど高い」が削除された理由とは?

2014年02月20日(木)17:43公開 (2014年02月20日(木)17:43更新)
西原宏一

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■新興国通貨危機再び! トルコリラや南アランドが軟調

 みなさん、こんにちは。

 沈静化を見せていた新興国通貨が再び下落基調にあります。

 2月19日(水)には、トルコリラや南アフリカランドなどが軟調な展開。

米ドル/トルコリラ 1時間足

(CQG)

 現在の金融市場において、フラジャイル・ファイブ(※)をはじめとする新興国問題は重要事項です。

【参考記事】
「フラジャイル・ファイブ」に要注意!ドル/円上昇に日本株の再上昇は不可欠!(2月6日、西原宏一)

(※「フラジャイル・ファイブ」とは、モルガン・スタンレー(MS)が命名したもので、FRBによるQE(量的金融緩和)縮小で打撃を受けやすい5カ国の通貨を指したもの。ブラジル、トルコ、南アフリカ、インド、インドネシアの5カ国)

■新興国通貨問題にIMFが警鐘を鳴らし始めた

 その新興国通貨について、IMF(国際通貨基金)が警鐘を鳴らし始めました。

IMF、新興国市場の問題に警鐘鳴らす

国際通貨基金(IMF)は19日、今年に入って新興国市場で生じている金融問題について、これまでで最も詳細な警告を発した。一部の新興国は金融政策を引き締め、経済の構造改革を実施する必要があると述べた。

IMFは新興国で危険なインフレが高進していると指摘した一方、欧州はその反対のデフレリスクに直面しているとの見方を示した。デフレが起きると物価が連鎖的に下落し、消費や成長が損なわれる恐れがある。

2014年の世界経済成長見通しはほぼ据え置いた。同報告書はオーストラリアで今週開催される20カ国・地域(G20)の財務相・中央銀行総裁会議に向けて公表された。

報告書ではG20の中でも特にインドとトルコの2カ国が標的にされた。

(出所:ウォール・ストリート・ジャーナル)

 新興国通貨の混乱を発端に、グローバルに株が急落したことは記憶に新しいところです。

■中国経済指標の悪化で日経平均が一時300円安に

 本日、2月20日(木)も新興国である中国の指標が悪化して、日経平均が急落しています。

 発表された2月のHSBC中国製造業PMI速報値は、48.3と7カ月ぶりの低水準に。この発表が中国の市場ではなく、最近不安定な日本株を直撃し、日経平均は一時300円安と暴落しました。

日経平均株価 日足

(出所:株マップ.com

 最近は、新興国の混乱が日本株に大きな影響を与えるため、市場関係者が新興国の動向に神経質になるのもうなずけるところです。

■日経平均の下落でマーケットはリスク・オフへ

 日経平均の下落を受け、米ドル/円は102円割れ。マーケットはリスク・オフモードへ。

米ドル/円 1時間足

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 1時間足

 リスクアセットである豪ドルは急落。豪ドル/円、豪ドル/米ドルとも急落しました。

ユーロ/豪ドルは、一気に1.5389ドルまで急騰しています。

ユーロ/豪ドル 1時間足

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロ/豪ドル 1時間足

 新興国通貨の混乱で、豪ドルの上値が再び限定的に。

 豪ドルは、2月のRBAの声明で…


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