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西原宏一の「ヘッジファンドの思惑」

悲観論と裏腹にウクライナショックでも
大崩れしなかったドル/円は104円へ上昇か

2014年03月06日(木)19:26公開 (2014年03月06日(木)19:26更新)
西原宏一

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■ウクライナ懸念はほぼ解消、新興国通貨も一気に反発!

 みなさん、こんにちは。

 先週(2月23日~)、唐突的に勃発したウクライナ問題ですが、本稿執筆時点では週初の緊迫度はほぼ解消されました。

 事態が混沌としていたときは急速に売り込まれていた新興国通貨も一気に反発し、新興国通貨の下落に呼応して、下落していた豪ドルも急反発。グローバルに株価も回復しています。

豪ドル/円 日足

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:豪ドル/円 日足

■マーケットを主導するのはリスクオフの巻き戻し!

リスクオフから一挙にリスクオンではなく、リスクオフのポジション(株安・円高・スイスフラン高)がいっせいに巻き戻された展開になっています。

 今回のウクライナショックの相場のなか、投機筋が驚いたのがリスクオフ時の米ドル/円の下落幅が限定的であることです。

 今回のウクライナショックでの米ドル/円の安値は101.20円。

 101円台前半には本邦年金がビッド(買い指値)しているという噂もあったわけですが、メディアから伝えられる「ウクライナショック=リスクオフシナリオ」と比較すると、今回の円高はわずか1円幅と限定的なものになっています。

米ドル/円 4時間足

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 4時間足

■ウクライナショックによる円高は短命!

 今年に入って「アルゼンチン、中国、そして、ウクライナ」とリスクオフ局面が何度も訪れたのですが、米ドル/円が急落したのは1月のみでした。

 その後の米ドル/円は異様な耐性をみせ、まだ解決に至ったわけではありませんが、ウクライナ問題が沈静化すると、リスクオフのポジションの巻き戻しのほうが早くなっています。

 つまり、1月のアルゼンチンショックの時と比較すると…


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