昨日のマーケットのトピックは、なんといってもECBの利下げだった。いずれあるだろうとは言われていたが、このタイミングで利下げを実施するとは想定外であった。すでに欧州序盤ではユーロも今年の最安値にいつトライしてもおかしくないレベルでステイしており、1.31台のミドルであった。
前日のユーロドルの安値が1.3122なので、私としてはその直前で逆張ってみようという思い。出来る限り安いところで拾って、1.3120で全部投げる。投げる場所が決まっているので、ナンピンも考慮してもよいかもしれない。とにかくイギリスやECBの金利会合までは待たないといけなさそうだ。ノンビリとご飯を食べて待っていたら、BOE(英中銀)もまだだというのに1.3120まで下がっている。
画面に張り付いて見ていたら、その手前で買ってロスカットさせられていたところだ。一回分だけ損切りをしないで得した感じだ。その後もユーロドルは全く戻らないのだが、ECBが何かアクションを起こすとでも考えているのだろうか。ECBの理事等が気にしている為替相場、端的にはユーロドルやユーロポンドの為替レ―トは、ここ最近はきれいなトレンドを伴って下げているのだから、フレッシュなことをしなくてもよさそうなものだ。
しかし20時45分を過ぎると、ユーロ売りが猛烈に入った。ユーロドルはすぐに1.3080あたりまで急落し、これは何かやったんだろうと思った。ドラギ総裁がずっと主張しているMBSなどの買い取りでも決まったのだろうか。調べる時間もないので、とりあえず私も売り込んでみた。自分が売りにいっても、売れたのは1.3055だった。
ユーロドルは無論のこと、ユーロ円もユーロポンドもきつく下げているので、なんとも心強い。大きな値動きなので、日頃よりもやや遠目に1.3080で買い戻しのストップ注文を置いておく。ユーロドルは1.3020あたりでコツンときた。それでも戻りは限定的。なんとかドラギ総裁の会見まで粘りたい。
ECBは0.10%の利下げを決定したが、その意図を知りたいのだ。まだ追加的な禁輸緩和もありうるのか。それとも当面は打ち止めなのか。ユーロドルは1.3040くらいまでがマックス戻しであり、21時半にドラギ総裁の会見が始まる時間には、再びユーロ売りが再開した。瞬間的にユーロドルは1.29台に突入。私としては、ちょっと突っ込み具合が足りないようにも思えたが、とりあえず半分だけ利食いに徹する。
ドラギ総裁は10月にもMBSなどの買い取りを始めると言った。量的緩和に一歩踏み込んだわけだ。これで材料出尽くしとなったのか、ユーロドルは1.3000を割れなくなってきた。それでもポジションは半分になっているので、気楽に見ていられる。日付けが変わる頃には、再びユーロ売りが再開。ユーロドルは1.29台の前半まで落ち込んだ。底値で拾うことはできなかったが、1.2940で買い戻して寝た。
ユーロドルは200ポイント下げた。それだけドル高が進んだということでもある。ドル円もドル上昇の圧力に抗しきれず、今朝は早い時間からドル円に買いが集中。ドル円も今年の最高値を越えてきた。そのままストップロスを誘発する形で105.70まで進んでしまった。
さて今晩は雇用統計。昨日のECBの利下げのほうがニュースとしては衝撃が大きかっただけに、ちょっと見劣りがする。予想のコンセンサスとしては、良いものが想定されている。これが実際に良かった場合はリスクテークになるというよりも、昨日のECBのこともあるし、金融相場になってしまうのではないかと思われる。
つまり利上げ期待が強まり、金利は上昇、株価は下落するというパターンだ。このようなときにドル金利が上がっているからといって、ドル買いで臨むのは危険である。展開が読みづらいので、状況に合わせてポジショニングをしていかないといけないだろう。
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