昨日のアジア時間で目立つ動きをしたのは、中国株である。アメリカの感謝祭のときに中国がサプライズの利下げをして以降は、中国株は毎日の高騰が繰り返されてきた。値幅も大きく5%以上は連日上がっていた感じだ。このままどこまで行くのかと思われるくらいに、マーケットでの追加緩和期待が高まったのである。それが昨日は大幅安に転じた。10%以上もの下落であるから、下げもかなりきついものだ。
これまで中国株の上昇が市場全体のリスク許容度を高めていた側面もあるので、中国株の反転・下落はそれに水を差すものにならざるをえなかった。米国株が高いのも、景気が悪いといいながらも欧州株が高いのも、日本株も今年の最高値にステイしているのも、すべては中国株がリードしてのことである。それが反対向きに動き出したのならば、当然のこと、リスク回避の方向で身構えないとやられてしまう。
ドル円は121円台を目指して始まったものの、午後には目立って重くなり、ついに120円台の大台も割り込んできた。私も120円割れでショートメーク。最初の2回は失敗した。すぐに買い戻させられた。しかしさらに下落幅を広げる中国株の先物価格を見ていると、どうしてもドル円はショートにしたくなる。3度目に売ったときは、やっと成功。119円台の中盤まで下がって、やっとそれ以前のロスも取り返して、ややプロフィットへ。
ドル円は何度も120円台にまで戻ろうとするが、これは買い遅れたと感じている人々の押し目買いだけであろう。もう120円台のキープですら困難になりつつある。はやくニューヨーク勢が参入してきて、フレッシュなフローが混入してきてもらいたいものだ。そうすればもうちょっと投げないといけないドルロングのポジションもあぶり出されるだろうと期待する。
ニューヨーク勢はやはりドル売りで参戦したようだ。今度はユーロドルの上げも伴っている。私も119.33という安いところで売っていった。米国株もグローベックスセッションから安かったのだが、米国株が始まると一段安に。ますまずリスクオフの傾向は強まってきた。日付が変わるころに119円ちょうども割り込んできた。
そしてドル円は118円台の前半まで突っ込んで、その直後に急速にショートカバー。私もこの局面で118.46での買い戻しを強いられたが、その後には117円台にも突入。私は寝てしまったが、ニューヨーク時間では行き過ぎの調整もあったのか、ドルの買い戻しが起こっていた。朝起きて見ると119円台まで戻し切っている。
中国は短期融資の規制を強化したようだ。これは事実上のタイトニングとなる。だから追加緩和を期待してのリスクテークにストップがかかったのだろう。この流れは本日も市場で試されることになる。そして今日の日本株も戻りは鈍い。今晩はイベントが少ない分だけ、よりいっそう株価動向が気になるところだ。
日本時間 14時30分
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