■発表されたFOMC議事録を受けて米9月利上げ期待後退
7月28日(火)~29日(水)に行われたFOMC(米連邦公開市場委員会)の議事録が、日本時間8月20日(木)に発表されました。
内容に関して、以下にポイントをまとめてみます。
【発表された7月FOMC議事録のポイント】
・ ほぼ全員のメンバーが米経済の緩やかな拡大が続いているとの認識で一致
・ 参加者の大半が、「利上げの条件をまだ満たしていないが、その時期が近づいている」と指摘
・ 利上げに積極的な参加者は、環境がほぼ整ったと強調。利上げの遅れが急激な物価上昇を招くことを警戒
・ 利上げに慎重な参加者は、中国の景気減速やもう一段の米ドル高が、米経済を下押しし、物価上昇率の目標達成を妨げることを懸念
・ インフレ率が、中期的に委員会の目標に戻っていくと合理的に確信できるだけの改善を見せたという、「さらなる証拠が必要」で、雇用と物価の動向をさらに見極めることで一致
これを市場はどう受け取ったかと言うと、2015年9月の米利上げ可能性が、やや後退したという受け止め方でした。
■米9月利上げ期待が後退した3つのキーワード
たとえば、専門機関のデータによると、市場が織り込む9月利上げ確率は35%と、発表前日の46%から低下しています。
どの部分で可能性が後退したと感じたのか、でありますが、3つのキーワードがあると思います。
1つ目は、「利上げの条件をまだ満たしていない」という表現。
これは、言葉どおりです。
2つ目は、「(利上げには)さらなる証拠が必要になる」という表現。
そして、もう1つは、「中国の景気減速に対する懸念」の声を示しているという点となります。
【参考記事】
●中国経済悪化で米利上げ先送り説浮上! 人民元基準値切り下げで何が起きたのか(8月13日、今井雅人)
■次回FOMCまでの米経済指標が重要!
こうした状況を考えた場合、これから9月16日(水)~17日(木)に行われる次回FOMC前の米国経済指標は、非常に重要になっていきます。
特に、雇用関係と物価関係の指標は、注目度が高まってくると思います。

(詳しくはこちら → 経済指標/金利:米国主要経済指標の推移)
■中国経済悪化で米9月利上げの可能性は低くなったが…
私は、9月に利上げが行われる可能性が高いと、従来考えていました。
【参考記事】
●ドル/円が一時125円台へ上昇した理由は?利上げを見据えて、米雇用統計が超重要!(8月6日、今井雅人)
しかし、先日、中国が中国人民元を実質的に切り下げたことで、中国政府自身は、かなり景気状況が芳しくないことを自ら認めてしまったのだと思います。

(出所:CQG)
そうした状況の変化を考えると、正直言って、9月の利上げは、少し可能性が低くなったと思っています。
ただ、忘れてはならないのは、それでも米国は年内には、利上げを開始するということです。
■日本の物価上昇も抑えられ、追加金融緩和期待が高まるか
一方、最近の原油安、あるいは中国人民元安によって、日本の物価もそれほど上昇しなくなってくると思います。

(出所:米国FXCM)
そうなると、再び追加金融緩和の期待も高まってくるのではないかと考えています。
当面、方向感のない相場は続きそうですが、どこかでもう一段の円安がやってくるのではないかと思っています。
当面は、レンジ相場だと腹をくくって戦略を考えてみてください。

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 日足)
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