昨日は注目のFOMCであった。もう完全にドル金利が0.25%引き上げられるのは確実視される中、それでもまだ何か期待を持っているのであろうか。日本株や欧州株が高い。
織り込み済みならば、動かないでもいいものを。ドル円は121円台の後半でステイ。高値圏で張り付いているので、まだ高いところを攻め込みたいということなのだろう。
強いていえば、マーケットの安心感の増大である。利上げを見届けたならば、それで不確定要素のうちのひとつが消えるのだから。でもそれだったら織り込み済みなんて言うのもおかしい。私も欧州時間やニューヨークオープンの相場は捨ててかかって、早起きしてFOMCを見ることにした。
直前の水準では、ドルがやはり高い。また原油価格が再び下がってきているが、今はドル金利のほうに関心が集まっているので問題視されていない。そしてFOMCの結果はものの見事に予想通りだった。
0.25%の利上げを実施し、声明文の中では「緩やかなペース」の文言を忘れない。これまで要人発言で触れてきたものとまったく同じである。なんのサプライズもないはずなのに、為替相場はかなりチョッピーな動きを見せた。
ファーストアクションは素直にドルが上がった。それまでの日中のドル高水準を超えてきたが、すぐにドル安のほうに向かった。米国株が下げに転じたからである。
しかしイエレン議長の会見が始まると、次第にドルは底値が固くなり、株価も顕著に上昇を始めた。こんなんでドルが上がるのかな、と不審に思いながらも、私もドルロングで参戦することにした。
ユーロドルを売っていくのである。ちょうど1.10台まで戻した後の急落過程だったので、勢いに乗って売りこみやすかった。1.0950割れからショートに振っていったが、何度も利食いで買い戻しては、また売るを繰り返し。
それをニューヨーククローズ近くまで続けた。最後の買い戻しは損切りとなったが、それでもドルは乱高下をした後のほぼ高値引けで終わった。
今日の東京市場でドル相場は一段高した。午前中から前日のドル水準を超えてきている。純然たるトレンドフォローの形であるが、問題はここからついていっていいのか、である。今晩は昨日のFOMCの結果の消化具合を試すこととなろう。
これ以上、ドルが買い上げられるならば、年末に向けてドル相場は上がり続けることになりそうだ。しかしふたを開けてみるとドルは反落していたということになると、かなりの調整が待っていることになる。
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