■英ポンド/円は反発警戒も中期の円高は変わらず
そして、昨年(2015年)6月24日(水)の195.89円から下落した英ポンド/円は、10月2日(金)に180.64円に到達後、ようやく反発。この間の値幅は15.25円でした。
また、前述した11月19日(木)から本日(1月7日)までの下落幅が16.62円。
(出所:CQG)
TDシーケンシャル(※)はカウントダウンを点灯し、調整を示唆していますので、いったんの反発を警戒すべきですが、中期の円高の流れは変わらず。
(※編集部注:「TDシーケンシャル」とは、トーマス・R・デマーク氏が開発したテクニカル指標の1つ)
■株安・円高継続はNYダウの動向がカギを握る
この株安、円高の流れが継続するのかどうかは、昨年(2015年)8月のチャイナショックで経験したように、本丸のNYダウの動向がカギを握っています。
【参考記事】
●NYダウはさらに暴落するリスクあり!? 株高のカギを握る本邦当局の一手とは?(2015年8月27日、西原宏一)
昨年(2015年)のチャイナショック時のNYダウは200週移動平均線でサポートされて急反発。ただ、1万8000ドルの大台を回復できず、2015年年末に下落再開。
(出所:CQG)
今年(2016年)に入り、多くのリスクオフ要因から下落に加速がつき、週足・一目均衡表の雲の下限を突破。次のサポートは同じく週足・一目均衡表の基準線が位置する、1万6753ドル。
(出所:CQG)
このレベルを抜けると、グローバルな株安、円高が継続。
そして、もっとも重要なサポートである200週移動平均線が位置しているのが、1万5745ドル。
(出所:CQG)
昨年(2015年)8月のチャイナショック時はこのレベルでサポートされましたが、仮に今回、このラインを抜けてしまえば、リスクオフ相場が加速する可能性が高いので要注意です。
2016年年初から続く、「株安・円高」相場がさらに続くかどうかを占う上で、1月8日(金)発表の米雇用統計のNFP(非農業部門雇用者数)がいつも以上に重要となってきます。
米雇用統計は1月8日(金)22時30分の発表
(詳しくはこちら → 経済指標/金利: 米国主要経済指標の推移)
今年(2016年)の大注目通貨ペアと言われていた英ポンド/円は年初から急落してスタート。今後も、英ポンド/円を筆頭に豪ドル/円やNZドル/円などのクロス円(米ドル以外の通貨と円との通貨ペア)の動向に注目です。
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