昨日はアジア時間でリスクテークの流れが強まった。中国市場が為替株価も落ち着いていたというのが最大の理由だろう。日本株も上昇し、ドル円も117円台の中盤を超えてくるに至った。
私としては原油相場がまだ安いままなので、一段安しないという消極的な理由だけで、ドル円やユーロ円を買っていきたくはない。本格的に原油相場も反転しない限りは、リスクテークに見えても、それは単なる短期的なショートカバーの域を出ないものと考えている。
しかし欧州時間になっても、ドル円やユーロ円は実に強い。また欧州株も強めに推移している。ドル円はついに118円台まで回復してきて、グローベックスでは米国株がとても高い。米企業の決算発表があったが、金融系の大手はいずれも事前予想を上回った。それもマーケットにとっては好材料と映ったのだろう。
だがニューヨーク時間が近付くと、IMFが世界経済の成長見通しを下方修正した。またサウジの外相がイランの出方によっては時刻も核武装するぞと発言して、地政学的リスクが高まった。原油価格が軟調な地合いのままなので、米国株も大きく上げていたゲインをすべて吐き出し。
リスクオフに転じてきた。私は早めに寝てしまったので、早朝からの参戦。まだ暗いうちにドル円の戻り際だった117.50でショートに振ってみた。もちろん東京時間まで持ち続けるつもりだ。しかしストップレベルは近いもので、117.80までしか耐えない。
そして今日の東京時間では原油相場が今年の安値をブレークしてきた。12年ぶりの安値らしい。値幅は大きくはないのだが、そんなに下げてもいないのに資本市場のほうは参ってしまって、日本株は急落。リスク回避が急がれる格好となった。
それでも実にスピードは遅かったが、ドル円もやっと117円ちょうどを割り込んでできた。私も116.97で買い戻して、次の参入を画策しているところである。
今晩も経済指標よりも、原油価格をメインとしたリスクのありように関心が集まる一日となろう。原油価格の下げ幅の割には、極端に株価などが落ち込んでいるようにも思える。だからその反動も大きそうだ。どちらかというとドル円もユーロ円も、ロングで攻めることのできる局面があれば、そのほうが効率よさそうだ。
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