FOMCが終わって、昨日のアジア時間ではドル相場は落ち着いていた。ドル円は下がりそうになった局面もあったが、総じて118円台の後半でステイ。ユーロドルにいたっては、まったくの動意薄である。チャートを日足で見ても、ユーロドルがつまらないレンジ内にスタックしているのが見て取れる。
昨日は原油価格が急上昇する場面があった。ロシアのエネルギー相が原油の減産に関してOPECと話し合う用意があると発表したからだ。それがどのくらい実際に現実味のあることか、ちょっとわからない。しかし減産に向けての積極的な姿勢が表面化したことで、マーケットはそれに飛びついた感じだ。
当然、リスクオンになってしかるべきだったのだが、アメリカの経済指標で悪いものが並んでしまった。それで米国株は上げていた分をすべて吐き出し、ドル円も上昇を止めた。ついに119円台乗せは見られなかった。そして市場の関心は今日の日銀会合にシフト。果たして何かアクションを起こすのかどうか。
昼過ぎに日銀の結果が出た。マイナス金利である。どうやって運用するのかは不明だ。明日から借金したら、利息ももらえるのか。よくはわからない。しかしに日銀が何かをやったということで、マーケットは反応した。しかもマイナス金利は想定外だったこともあって、かなりのサプライズでもあった。
ドル円は121円台まで吹っ飛び、日本株も急騰。しかしドル円の121円台は10分もいなかった。すぐに120円台の後半にステージを移し、そこでステイしたままだったので利食い売りを誘うことになった。時間をかけてズルズルとドル円は下がってくる。
そしてついには119円台に突入してきた。もちろん日本株も大幅上昇していたのが、元に戻されてしまっている。それどころかドル円の上伸がなくなったのを見て、前日比でマイナス転までもしてきた。
ドル円の上昇は一時的なものとみなされたのか、119円台の前半まで押し込まれ、このまま118円台に突入して元の水準まで全戻しになるかとも思われた。ここでは反転し、再び120円台まで値を戻してきたが、海外勢の反応を待っているというところ。ちょっと120円台の後半からはロングのシコリが見えるだけあって、上値追いをしていくのは躊躇するところだ。
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