先週はドル安が進んで、ドル円は116円台まで沈み、そしてユーロドルは久しぶりに動きらしい動きを見せて1.12台まで上がってきた。そして迎えたアメリカの雇用統計である。今回は3月利上げを測るには時間的にはまだ間があるし、マーケットの注目は原油安によるリスクオフなので、雇用統計の結果がそんなに関心を集めていないものかと思われた。
就業者数の予想は20万人くらいの増加がコンセンサスだったが、結果は15万台。まったく予想よりも悪かったとしか言いようがない。それで私もドル円を売ってみた。発表直後である。116.45だった。そして勢いで116.25あたりまで突っ込んだが、1分もしないうちに速攻で反転。
私はストップ注文を入れる時間もなく、成行で買い戻しを迫られた。なんのこっちゃ~である。そのうえドル円は117円ちょうどをカスって、また落ちてきた。もう一回売りこもうかとも考えたが、思いとどまった。
雇用統計の内容をよく見ると、失業率のほうは4.9%となっており、かなり久しぶりの4%台である。こちらのほうに反応したものか。ドル円は再び上がってきて、117円台に乗せてきた。なんだかおもしろい動きをしていないので、私は早々に寝ることにした。
ニューヨーク時間ではドルは上がったといえる。3月利上げの見込みが後退していたのに、それが再びよみがえってきたということなのだろう。ドルは全面高でニューヨーククローズを迎えたが、大幅高というわけではない。ドルの下攻めがいったんは停止という感じか。週足で見てもドル安水準にステイしているのは明らか。
さて今週は中国をはじめ、アジア諸国は旧正月で長期の休みに入る。だから昼間のマーケット波乱要因は少なくなる。しかも海外を含めても経済イベントが少ない。経済指標の重要性の高いものは、週末に集まっている。
したがって週の後半までは動意が薄くなることが見込まれる。この材料難のなか、先週の雇用統計の中身を消化するべく、マーケットが進行するものと思われる。
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