昨日もアジア時間からクロス円が下押し圧力にさらされていた。もう戻りはほとんどないと考えて、どこかでエイや、と飛び乗らないと、とてもショート攻めには参加できない状況になっている。株価はアメリカもドイツも高い水準を維持しているので、あまり世の中的にはリスクオフとは言われていない。
そうした状況の中でのクロス円の下値模索だから、なおさら入りにくい。純然と値段だけを追いかけていかないと取れないわけである。このクロス円の下げの中でいちばんきつい様相を呈しているのは、ポンド円なのかもしれない。
ドル円の下げは仕方がないにしても、ドルストレートではポンドドルの下げの勢いが強まっている。1.39台とか、1.38台とかいうのは、実に数年も見ていないレベルである。ポンド単独での売り材料はユーロ離脱などあるにはあるが、やはりクロス円の全面安の過程で、いちばん弱いところに出てしまったという感じであろうか。
昨日は欧州序盤からクロス円は弱ぶくんだ。前日に引っかかった123円ちょうどのレベルは、ついにブレーク。ほとんど戻しを作らずにそのままズルズルと下がってきた。私もユーロ円の集中する。ユーロ円が122.90を割れたあたりからショート参戦。
自分が売り始めた時点からは、急激に下げのスピードが遅くなってきた。まあ、これはいつものことである。すぐにストップ注文だけ123.00で出しておいて、あとは辛抱するしかない。2時間ほど同じようなレベルで行ったり来たりして、やっと122.50を割れてきた。
しかしすぐに反発。これは怖い。もう前進しないならば、買い戻すしかない。私も速攻で買いに向かったが、122.61がせいぜい。同時に同じ方向に動くはずのポンド円をながめてみると、やはりポンド円も安い。そしてポンドドルもカバーベースの売りで1.38台に突っ込んでいる。
ニューヨーク勢が参入してくると、今度はドル円の下げが目立ってきた。ドル円は先週の安値である110.97を狙う動きとなった。私は見ていなかったが、ドル円は結局、新安値には届かず。サポートで止められたという形だけ残って、急速にドルのショートカバーのさらされた。
ドル円は1円ほども大きく戻し、ユーロ円も戻している。原油相場の反発が原因とされているが、原油価格がそれほど大きく上がったわけではない。
今晩からはG20あたりからの発言が相次ぎそうだ。テーマはもちろん世界経済の不安定さについての協調ができるかどうかだが、金融市場の話ばかりをしているわけにもいかないので、明確なメッセージが伝わることは少ないだろうという見方が強い。結論は土曜日になるまで出ないのだから、要人発言に一喜一憂することは避けたいところ。
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