ECBの金利会合では、ファーストアクションはユーロ売りとドル買いが強まって、欧州株も上がったが、これはやはり期待以上のことをやったという評価なのだろう。しかしニューヨーク時間になると相場はすべて反転して、ユーロは買い戻されて、ドルは下げた。
ドル円はECBの直後に114円台まで上げていたのに、112円まで沈んだ。ユーロドルのほうはECB直後に1.08台の前半まで差し込んだのだが、1.12台までメクリ上げられている。翌日の金曜日はその続きをやるのか、それとも見直しが入るのか。それが試される日となった。
しかし流れは変わって、アジア時間ではリスクテークが強まった。ひとつには人民元が上がったこともある。それで中国株などが堅調な地合いを示したからでもあるだろう。ドル円は早々に113円台まで戻してきて、なかなか下がらなくなった。
ドル円は前日に114円台をやって失敗しているのだから、そう簡単には上値トライはないだろうと思っているのに、すんなりと113円台の中盤を超えてきた。欧州序盤ではすでに114円台を目指す動きとなっている。
ドル円が元のレベルである114円台に戻るならば、ユーロドルも落ちてしかるべきである。しかしユーロドルは確かに下がってきているが、1.11台の前半である。とても1.08台とかには遠い。ユーロ円が上がってしまっている地合いなのだなと考えなおしてマーケットに臨むことにした。
しかしニューヨーク勢が参入してきても、ドル円はパッとした動きはなかった。結局は入りそびれてしまったわけだが、ニューヨーククローズに至るまでドル円は113円の後半で小動きだった。米国株が前日に比べて切り返してきているのだから、ECBの追加緩和はやはり効果ありと評価されているのだろうか・・・。
さて今週はいよいよ日米の金利会合である。それまではちょっと様子見姿勢が強まるかもしれない。かといってマーケットが動かないわけではなく、先週のECB会合と同じで、期待先行でリスクテークの方向に動いてしまう可能性が高い。
本日は東京時間の午前中にドル円はやはりじりじりと上げていき、114円台をタッチした。でもどうも戻り売りの圧力も強いようだ。とりあえず今日から米国は夏時間入り。また体がなじむまで2週間ほどかかりそうだ。あまり焦らずに相場にも臨んだほうが良さそう。
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