昨日の欧州序盤では、ドル円は109円台の中盤であった。その前の日に109円割れをトライしたものの、109.10あたりまでと、ちょっと目先の底打ち感が出てきたのだ。アジア時間を通じて、109円割れで投げればいいやという感じで、短期的なロングメークの買いが集中したようだ。そしてユーロドルが1.11台に突入してきたのも、ドル買いの安心感を増幅した。
それよりも目立ったのは、ユーロポンドの売りである。ユーロポンドが100ポイント近くも急落しているのだ。ポンド買いといってもいい。イギリスの国民投票ではEU離脱がどうなるか心配されているところだ。
それが直近のアンケート調査ではEU離脱に否定的な意見のほうが多いとのこと。この報道が流れたおかげで、ユーロポンドは終日にわたって重い足取りとなった。だからポンドだけは他の通貨と違って、動きが別物となっている。
ニューヨークオープンになっても、ドル円の腰は強いままだ。109.75アラウンドまで上がってきて、完全に110円台乗せ意を視野に入れてきた。私も遅まきながらもドル円をロングにしてみた。あてにするのは勢いだけだが、売るわけにもいかないので仕方がない。アゲインストに向かえば、10ポイントも耐えたくはない。
イギリスの話で欧州株は堅調そのもの。それにツラレて米国株もストロングにスタートしたので、リスクオンの状態が続く。だからドル円も下がりにくくなっている。しかしやっと109.85までやってきた。
そしてアメリカの経済指標である新築住宅のデータが発表される時間が来た。もしも結果が悪いと、短期的にたまったドル円ロングがあぶりだされることになる。経済指標で勝負を張っているわけではないので、いったんはポジションを外すことにした。
そして新築住宅のデータは1992年以降の高い伸びを示した。ドルは再び全面高となって、ドル円も110円台に乗せてきた。それ以降は、為替相場はあまり動かなかったが、ドルの最も高いところで張り付いたままとなった。
これでいよいよ6月利上げの可能性が高まってきたといえよう。可能性も50%を超えてきたのが、米ドルの短期金利の取引価格でわかる。織り込んできたといっても、まだ50%ほど。これが100%近くになるまで、まだまだドル上昇の余地が残っているということだ。
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