先週のドル円はほとんど動かなかった。ドル円は109円台から110円台のレンジにおさまった。実に狭い値幅である。週の後半には日本でサミットが開かれたが、予想通りに目新しいものは出てこなかった。世の中の関心はもっぱらオバマ大統領の広島訪問に移っており、経済政策では掛け声倒れで終わったようである。
金曜日の欧州序盤では、ドル円は下値攻め。109円台のミドルは週のレンジの下限なので、とりあえず買ってみようかという意向が働く。私も109.66で買ってみた。20ポイントリスクで、40ポイントのゲインを取りにいった。
私は夜に友人と夕食を取る予定になっていたので、OCO注文で出しっぱなしにしておく。後は市場任せだ。サミットも終わって、後は経済イベントとしてはアメリカのGDP改定値しかない。
夜に帰宅してみると、自分のロングしたコストよりは上回っていたもの、110円台には達していなかった。ストップロスもついていないから、ドル円はそんなに動かなかったことになる。
私は眠いので利食い千人力をやったが、夜中にイエレン議長が利上げもやむなしと発言したことでドル相場は一段高している。ニューヨーククローズはドルの高値引けをしていた。
今週は今年の後半を占うための重要なイベントが並んでいる。水曜日には安倍首相が衆院解散をするのかしないのか。また消費増税をするのか、見送るのかを決定するとされている。
ちょうど通常国会が終了しての時期である。コンセンサスとしてはダブル選挙はなしになって、消費増税も見送られることになっている。この通りだと何のサプライズもないことになる。
また木曜日にはOPECの総会がある。これは今年の前半で世界を揺るがした原油安への対処である。最近の原油相場は50ドル台まで戻すなど、緊張感は感じられなくなってきている。
これはナイジェリアの内戦激化やカナダでの山火事など、決して嬉しくはない材料によるものといってよいだろう。OPECなどの場で人為的に生産調整への意欲を示さないと、原油安の第2ラウンドがもたらされるかもしれない。
そして金曜日にはアメリカの雇用統計が控えている。雇用環境はすでに改善しているということがイエレン議長などの発言からも確認されているが、今は足元の6月利上げのあるなしが問題にされている。
ここで雇用のデータが悪くなければ6月利上げは確定的となり、それがドルの上昇をもたらすことになるかもしれず、マーケット全体もリスクオンに引きづられるだろう。
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