昨日は東京発のニュースで為替相場がよく動いた。昼間の事業規模の話でまずは106円台まで上値攻めをして、15分も持たずに1円幅も急落。小休止していたところで、安倍首相の28兆円発言で、再び106円台へと上伸することとなった。
しかし昨日のアジア時間で確認したのは、やはり上値サイドの重さであろう。もう107円台まで吹き上がる力はなさそうだ。しかも経済対策の規模もすでに新聞等に掲載されたものとほとんど同じだし、サプライズはないはず。ニュースが出るたびに飛びついてリスクテークに向かうのも、それだけ他に材料が欠落している証拠だとも言える。
ドル円が107円台にタッチしなかったことと同様に、イギリスのEU離脱後の戻し高値に付けきれなかったのは日本株も同様である。ドル円とともに急上昇は下のだが、日経先物は今月の高値である16930円を超えられなかった。マーケット全体がこのニュースには飛びつくなと言っているようだ。もう海外セッションからはドル円の戻り売りに励みたい。
だが夜中にはFOMCもある。どうせ予想通りだとは思われるのだが、どうせショートポジションを作るならば早起きして、FOMCの結果を見てからにしようかな。昼間にブルンブルンと動いたせいもあって、欧州時間ではほとんど動かないように見えた。もちろんマーケットがFOMC待ちの態勢に入っているからでもある。私は早めに寝て、3時前に起きることにした。
夜中に起きだしてみると、やはり為替相場は動いていなかった。ドル円は105.65あたりで、寝る前に確認したレベルとあまり変わらない。そして3時を迎えた。最初に株売り、ドル売りで傾いたようだが、すぐに値を戻してきた。ドル円は105.50くらいから106.00あたりまでのレンジに収まってしまい、値動きは荒かったものの、昼間に比べると何でもない。
ドル円が106円台の重さを再確認したこともあるので、さてそれでは売ろうかということで105.85でしばらくオファーしていたのだが、まったく来ず。朝が近付いて明るくなってくると、105.50を下回ってきた。ニューヨーククローズは海外時間での安値圏で終了することとなった。
ドル円のショートを作れずにいた私だったが、バリューデートが変わってくると、ドル円はますます下値攻めとなった。そして9時の東京オープンまでには104円台に突入。私は我慢しきれずに104.98で追いかけて売るのがやっとだった。いくらでももっと高いところで売るチャンスはあったのに。それでも何度かショートに振っては、それを損切りもすることなく、利食いできているのだから、相当にドル円は重いのだろう。
明日は日銀の会合である。すでにいくらかの追加緩和をすることが期待されており、またマーケットに織り込まれてもいるので、多少の追加緩和では材料出尽くしになってポジション調整を強いることになる。ましてやノーアクションだったら、もっと激しいリスク回避の動きとなるだろう。どちらにしてもドル円は今晩の半日をかけてなんとか戻り売りでショートメークしておきたいものだと考えている。
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