昨日はメイ首相の発言内容も確かめた後だというのもあって、マーケット的には不透明要因がひとつ消えたわけで、おおむねリスクテークの方向で始まった。アジア時間でもドル円は113円台に値を戻してきて、その後はネバーカムバック。
欧州時間ではかえって動かなくなってしまった。やはり金曜日のトランプ氏の就任時のコメントで何か出ないかを見極めたいところ。ドル円は113円台のミドルをトップに一進一退となった。
早朝にイエレン議長の利上げに関する発言があった。そもそも、あまり期待はされていなかった。ドルの短期金利のマーケットでは今年2017年の利上げの2回分は完全に織り込まれており、3回目があるかどうかが最大の関心事だった。
6月と12月の利上げに加えて、9月もあるかどうかである。あまり先走ってマーケットに言質を与えるのはイヤだろうから、そんな将来のことには言及しないものと思われた。またトランプ氏が実際にはどのような政局の運営をしていくのも不確かのままだ。
それなのに年に2、3回の利上げが妥当であると、当局の意見を示した。まだ確定的とは言えないものの、9月利上げがあってもおかしくはないということで、市場の不透明要因が一つ、ここでも消えた。
それによるリスクテークの部分もあったのだろう。下げていた米国株は急激に盛り返し、ドル金利の上昇もあって、ドルは全面高となった。ドル円は114円台に乗せてきて、なおも上値をうかがう展開に。
私は朝早く起きていたので、早朝のマーケットに参加することが出来た。そもそもオバマ大統領の最後の会見を見ていただけなのに、相場のほうが急に動き出したので参加したのだ。
それくらいにイエレン議長がマーケットを揺さぶるようなことは言うはずがないと思い込んでいたのだ。市場全体も同様なのであろう、ドル円も大きく動いて、それはアジア市場にシフトしても続いている。
さて今晩も経済指標がたくさん出る要諦だが、市場の注目は新政権のほう。今夜も閣僚が議会でトークするので、経済絡みのことで強烈なことが出てきたら、マーケットは大きく動いてしまうかもしれない。でもどちらかというと明日の就任式に向けての様子見のほうが強くなるかもしれない。
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