昨日はアジア時間でイギリスの爆弾騒ぎの話が流れてきたが、マーケットにはほとんど影響はなかった。悪い見方をすれば、もうテロ慣れしてきているのだろう。
テロが起こったということでリスク回避してみたところで、相場がその日のうちにもとのレベルに戻ってくるようなことが何回も続いているので、ポジションを外すだけ無駄だということなのだろう。
完全になめ切っているといっても過言ではない。ドル円は朝がたに111円ちょうどを割り込んでくるものの、やはりそこは拾いたい人のお拾い場となったようだ。あまり下押しがないと見た短期筋も押し目を買おうという動きが活発化した。またユーロ円をはじめとするクロス円の買いも目立って出てきた。
そしてアメリカの予算教書も公表された。大統領が国内にいないのに発表するというのは意図が不明確であるが、内容そのものは想定の範囲内のものだった。
メキシコの壁を作るための支出を盛り込んでいるが、歳入のほうに関しては経済成長プラス3%でそれに当てるとしているなど、不安定な部分も多い。石油の戦略備蓄を半分にするというので、臨時収入として見えるのはこれだけであった。
夕方になって発表されたドイツの景況感がいずれも良いものが並んだので、欧州株はマンチェスターの事件を乗り越えて堅調に推移。ユーロもこれから一段高するかなと思って私は何度かユーロドルをロングにして見たのだが、昨日はまったく振るわなかった。
利食い1回に対して、損切り4回といった格好だ。昨日はニューヨーク時間も含めて、総じてドルの全面高となったのだ。予算教書で2000億ドル級のインフラ投資についても触れられていたせいもあってか、ドル金利は短期も長期も目立って上昇。それがドル相場の底堅さをサポートしたのかもしれない。
今日もイベントが少ない。しかし米国株が再び歴史的高値に急接近している中で、リスクの動向に神経質にならざるをえない。
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