昨日の海外市場ではドル円は30ポイントほどの狭いレンジ内にとどまった。ドル円だけ見ていると、どうもドル安方向を攻めたくはないようだ。まだ次の材料を欲している。一方でユーロドルは先週末からのユーロ高の流れに変化はなく、1日を通じても100ポイントも動かない中でも、しっかりと高値圏をキープした。
しかしユーロドルは2015年の年初にズポッと1.2000割れして以来、ずっとユーロ安の状態が続いてきた。だからここから上がっていっても1.2000はかなりの抵抗があるものと想像される。でも実際にそこまで触ってみないとわからない。
案外とスルッと素通りしてしまうのかもしれない。でもテクニカル的には1.19台の後半というのは売ってみてもいいところ。1.2002で買い戻しのストップ注文を添えて。
ニューヨーククローズまではまったくダイナミックさに欠ける展開が続いて為替相場だったが、グローベックスが日本時間の朝の6時に終了してすぐに、ビッグニュースが流れた。早朝の6時過ぎに北朝鮮がミサイル発射。すべてのテレビ番組が同じ黒い画面に変化した。これがJアラートらしい。
しかし「安全なところに隠れろ」というだけで、どこにミサイルが飛んでくるのかわからない。結局は何もできなかった人が多かったのではなかろうか。ご丁寧に朝のつまらないBSのテレビショッピングまで、臨時の報道番組になっていた。そしてアメリカの主要メディアも、ハリケーンの被害状況を中止して、日韓のミサイル関連の番組を報道していた。
ドル円は108円台に突入してきたが、最初のうちは突っ込みをためらっていた。108.85とか109.95を見るのだが、何度も109円台まで値を戻す。これまでの危機対応と同じということであれば、やはり相場も元のレベルに戻るだろうという思惑が働く。
あまり下げたりない感じもした。グローベックスセッションが次に始まるのは1時間後だから、リスク資産である米国株や安全資産である米国債の水準が確認できなかったのも、動きづらかった要因でもあろう。
ドル円が明確に下げてきたのは、やはりグローベックスオープンに期を合わせている。7時ごろからやっと下げてきた。結局、グローベックス開始後の20分で、ドル円は安値を108.35あたりまで直撃。これは今年の最安値である108.10近辺を完全に視野に入れてきたと言える。海外市場の反応を見たいところだ。
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