私は112.50アッパーではドル円を売ろうと考えていた。どうせレンジ内にとどまるだろうと考えていたからである。あまりマーケットが積極的に方向感を持って動き出しそうに思えなかったからだ。
そこで昨日の欧州序盤ではドル円が上がってきたので、そろそろ売りこんでみようと構えていた。上がってきて112.70レベルでようやく上げも一服したので112.72でショートに振ってみた。本来ならば売る局面ではない。
なぜならば上げてきて、そのまま高値張り付きしているからだ。トレンドフォロー的な観点からも、むしろ買っていくとことである。そこは逆張りであることを覚悟しているのだから、下げ始めるのを待っていても仕方がないだろうという判断。
しかしドル円はさっぱりと下がらなかった。ニューヨーク序盤でのアメリカの経済指標の発表の前までに、ドル円は112.90近くまで上がってきて、それでも下げる様子が見られなかった。
そして弱めの経済指標が発表されても、ドル円の下げは限定的だった。グローベックスでは米国株がさらに上がってきているので、マーケットのリスク許容度も増大しているのだろう。
ニューヨーク時間では円相場が独歩安となった。ドル円の上昇はそれほどでもなかったが、ユーロ円をはじめとするクロス円全般が持ち上がった。要するに典型的なリスク相場だったのである。リスクテークの流れが強まったのは、米企業決算のうちでIBMのためである。
IBM株はニューヨークオープン時点からすでに急騰しており、およそ10%近くの上昇を呈した。これがダウ平均を急激に押し上げた。その一方で全体の目安になるS&P指数はまったくの小動き。S&P先物も歴史的な最高値を更新する場面はあったのだが、それはダウ平均と違って小幅なものでしかなかった。私のドル円は途中の112.95でロスカットした。
昨夜もそうだったが、来週にでも発表されるとされているFRB議長の人事が話題になっている。ハト派の人がなるのか、タカ派の人か。トランプ大統領が誰と会ったかとかで、ドルが上がったり下がったりする場面が増えてきた。
テイラー氏が優勢だとの見方が出てきたり、ウオルシュ氏が優勢という話も出てきたりする。イエレン議長がそのまま再任されるのが市場に不安を与えることもなく、マーケットのコンセンサスにもかなうのだが。ともかくも今晩も同じようなものだろう。
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