昨日は東京時間の午前中に大きく株価が上昇した。それは米議会が予算決議案を可決したからだが、そもそも予算決議案は議会で通るものとされている。
だから驚くにはあたらないはずなのだが、それでもトランプ政権で変わったともいえる税制改革を目指しているものだから、将来の審議の進展がみれると見たのだろう。
楽観論が急速に広まった。前日にスペイン問題でリスク回避の姿勢が強まりつつあったのだが、リスクテークの流れが強まってドル円も113円台を回復。日本株も14連騰することとなって、これは57年ぶりのことらしい。
すでにアジア時間でリスクテークをしつくしてしまっていたので、海外市場ではさらなる高値追いをすることはなかった。為替相場ではドルが全面高となって、ドル円も昼間の高値を超えてきた。FRBの次期議長の思惑も手伝って、ドル金利は上昇しやすく、しかるにドルは買われやすい地合いとなっている。
ドルの止まりそうなところというのは、テクニカル的なレジスタンスしかなさそうだ。そのくらいマーケット全体がリスクテークするのに鈍感になっているということだ。
衆院選が終わって、今週は比較的、大きなイベントがない。ECBの金利会合があるが、ドラギ総裁は10月からテイパリングの議論を始めると言ってきた。それで若干のユーロ高への期待が高まりそうだ。
ミクロ指標では米企業決算のうち、ハイテク関連も出てくる。株価がとても高いため、そのPERが適正であるかどうかを見ていくためにも重要なイベントとなる。簡単には調整モードに入ることはないだろうが、大どころの決算はやはり要注意なのである。
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