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SBIバーチャル・カレンシーズがスタート!
なぜ、リップルから取り扱いを始めたの?

2018年06月28日(木)13:31公開 (2018年06月28日(木)13:31更新)
ザイFX!編集部

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■満を持して! SBIバーチャル・カレンシーズがサービス開始

 ずいぶん長い間…今か今かとサービス開始が待たれたSBIバーチャル・カレンシーズが、2018年6月、ついに、仮想通貨の現物取引サービス「VCTRADE」をスタートしました!

SBIバーチャル・カレンシーズ「お知らせ」より
SBIバーチャル・カレンシーズ「お知らせ」より

 SBIバーチャル・カレンシーズは、FX会社であるSBI FXトレード同様、SBIグループの会社。FX会社と関連のある仮想通貨交換業者としては、ほかに、GMOクリック証券のグループ会社・GMOコインや、DMM.com証券のグループ会社・DMM BitcoinFXトレード・フィナンシャルのグループ会社・ビットトレードなどがあります。

 サービスをスタートしたばかりのSBIバーチャル・カレンシーズですが、実は、2017年9月末に行われた第1回目の仮想通貨交換業者の金融庁登録で登録を完了した11社のうちの1社なんです。関東財務局の登録番号は、第00005号。

【参考記事】
仮想通貨交換業者11社が金融庁登録!(1) “記者会見合戦”が行われた歴史的瞬間

SBIバーチャル・カレンシーズのウェブサイト
SBIバーチャル・カレンシーズのウェブサイト

 他の業者がとっくにサービスをスタートさせているのに、SBIバーチャル・カレンシーズが後塵を拝してしまったのは、いったいなぜか?

 それは、金融庁への登録完了後、間もなく口座開設の先行予約を行ったところ、想定を大きく上回る申し込みがあったため、受け入れ態勢を増強しなければならず、やむを得ずサービス開始を延期したため…。

 その後、コインチェックのNEM(ネム)流出事件などもあって、仮想通貨業界全体がセキュリティ強化を余儀なくされましたが、サービスを開始していないSBIバーチャル・カレンシーズも例外ではなく、再びサービス開始を延期して対応することに…。

【参考記事】
コインチェック事件は全額返金で一転解決!? 消えた580億円分の仮想通貨NEMどうなる?
コインチェックはマネックスの子会社へ! 買収金額は36億円。意外と少ない理由とは?

 なかなか始まらないなぁ…とヤキモキしていましたが、サービス開始を延期している間は、悪いことばかりがあったワケではないみたい。

 SBIバーチャル・カレンシーズは当初、中国の大手仮想通貨関連業者・Huobiグループと業務提携し、同社の技術やノウハウなどを活用しようとしていたのですが、サービス開始を延期している間に、SBIグループ内のリソースでセキュリティ対策やシステム構築が可能であるというメドが立ち、業務提携の必要がなくなるまでになったそうです。

 サービス開始の延期という猶予期間ができたことで、グループ内スタッフのスキルアップやナレッジの蓄積、必要な人材や開発環境の確保など、より強固なバックアップ体制が整ったということなのでしょう。

 そして、2018年6月、先行予約で口座開設を申し込んでいた方々、2万名超を対象に、満を持してサービス開始となりました(一般の口座開設申込み受付は、2018年7月開始予定)。

初めは、リップル(XRP)のみの現物売買からスタートし、ほどなくしてビットコインキャッシュ(BCH)、6月18日(月)からは、ビットコイン(BTC)の取り扱いも始まっています。今のところ、取り扱い仮想通貨は、この3つのみです。

■SBIバーチャル・カレンシーズ VCTRADEの取引方法は?

 仮想通貨の現物取引の取引形態には、ユーザー同士が売買を行う「取引所」ユーザーが仮想通貨交換業者を相手方として売買を行う「店頭取引」がありますが、SBIバーチャル・カレンシーズのVCTRADEでは「店頭取引」形態での現物取引が提供されています。

GMOコインDMM Bitcoinにも「取引所」がなく、店頭取引でサービスが提供されていますが、FX関連の会社は、やはり、取引所よりも店頭取引のサービスに、なじみがあるということなのでしょうか?

【参考記事】
ビットコイン・仮想通貨の取引所/販売所を比較。取引コストが安いのはどこ?

 SBIバーチャル・カレンシーズでの取引方法は、VCTRADEにログイン後、「注文数」と「注文価格」を入力し、「コインを買う」もしくは「コインを売る」を選択することで行います。

SBIバーチャル・カレンシーズ VCTRADE 取引画面
SBIバーチャル・カレンシーズ VCTRADE 取引画面

 注文数は、「日本円での金額」か「仮想通貨の数量」かを選ぶことができますので、どちらかを入力します。1取引あたりの注文数の範囲は、下記の一覧のとおりです。日本円ならワンコイン(500円)から発注できます

SBIバーチャル・カレンシーズ VCTRADE「注文数」の範囲
SBIバーチャル・カレンシーズ VCTRADE、注文数の範囲

※「日本円の金額」を入力した場合、入力金額で発注できる仮想通貨数量に換算した上で発注するため、残りの差額は返金される
※「日本円の金額」と「仮想通貨の数量」双方の範囲内での発注が可能

■注文方法は「成行」「価格指定」に加え、「一部約定」も

 また、注文価格は「成行」か「価格指定」を選択でき、「価格指定」を選択した場合は、注文価格を入力します。

 ただし、「成行」を選択した場合は、提示価格に対して「買い」の場合+5%、「売り」の場合は-5%以内であれば約定する仕様になっていますので、たとえば、注文数を仮想通貨の数量で入力した「買い」の場合は、発注する仮想通貨数量の1.05倍の買付余力が必要です。

 同じ「成行」でも日本円の金額で指定した場合は、「指定金額の範囲で買える仮想通貨の数量」に調整されます(金額が不足しているぶん、購入できる仮想通貨の数量が自動的に減る)ので、+αの買付余力は必要ありません

 「価格指定」の場合は、指定価格よりも有利な価格の場合は約定し、不利な価格では約定しないようになっています。

 約定に関しては、通常、注文数で入力した数量すべてが約定した場合は約定し、一部でも約定しない場合は失効となりますが、発注の際に、「一部約定する」という選択をすることも可能です。その場合は、約定可能な数量は約定し、残りは失効します。

 取引手数料についても気になる点だと思いますが、SBIバーチャル・カレンシーズでは、実質手数料を含めた仮想通貨のレートが提示されているため、取引手数料という形で別途徴収されることはありません

 取引時間は、午前7時~翌午前6時の23時間。基本的に休業日はありませんので、思い立ったら24時間365日、ほぼいつでも取引可能ですよ!

■SBIバーチャル・カレンシーズはリップルに大注目!?

 ところで、仮想通貨と言えばビットコイン、というのが一般的なイメージだと思うのですが、SBIバーチャル・カレンシーズは、お伝えしたとおり、時価総額第3位(2018年6月22日現在)のリップルの取り扱いから始めています。

仮想通貨の時価総額(2018年6月22日現在)
仮想通貨の時価総額(2018年6月22日現在)

(出所:CoinMarketCap)

 普通、ビットコインからではないのか? と思うのですが、これは、2016年に、SBIホールディングスがリップル社と共同でSBI Ripple Asia株式会社という会社を設立しているとおり、SBIがグループ全体としてリップルの可能性に、大いに期待しているからではないかと思われます。

SBI Ripple Asia株式会社のウェブサイト
SBI Ripple Asia株式会社のウェブサイト

 リップルは、非中央集権的であることを前提に開発された仮想通貨が多い中では珍しく、しくみが中央集権寄りの仮想通貨で、特定の発行主体があるのが特徴です(※)。

(※仮想通貨界には、中央集権的なしくみを持つことから、リップルに批判的な人たちもいます)

 ビットコインやビットコインキャッシュなどは、「発行体や管理主体が存在せず、不特定多数の参加者が相互に監視できる取引台帳(ブロックチェーン)により、信頼性が担保されている」というしくみ。

 しかし、リップルはリップル社が発行しており、取引の承認作業などもリップル社が認めたバリデーターと呼ばれる参加者によって行われています

 では、そんなリップルの、いったい何に期待が高まっているのか?

 実は、リップルは、「ブリッジ通貨」としての役割を担うよう設計されており、おもに国際送金などの分野で今後、活用されるのではないか? と期待されているのです。

 「ブリッジ通貨」とは、その名のとおり、通貨と通貨の「橋渡し」をする通貨のこと。たとえば、日本から米国に送金をしたい場合、一般的に、銀行などで海外送金を行なうと、数千円の手数料を取られる上、日数も数日かかります。

 しかし、リップルをブリッジ通貨として利用すれば、たとえ送付先が海外であっても、リップルの送付自体は数秒で済みますし、手数料も銀行で送金するより、ずっと安く抑えられるというわけです。

 仮想通貨と言えば値動きが激しいことが不安要素になりそうなものですが、取引にかかる時間が数秒ならば、為替変動のリスクも、さほど心配しなくても大丈夫ということみたい。

 送金にかかる時間やコストの圧縮というメリットに、国内外の多くの金融機関が注目しており、すでに世界で100以上の銀行や金融機関が、リップルの国際送金ネットワーク「Ripple Net(リップルネット)」に加盟しているそうです。

 リップルが、今後、ますます活用が期待されている仮想通貨であることは、間違いないようですね。引き続き、注目したい仮想通貨の1つです。

 お伝えしているとおり、SBIバーチャル・カレンシーズ「VCTRADE」の一般の口座開設申込受付は、2018年7月中の開始が予定されています。

 SBIバーチャル・カレンシーズは、セキュリティ面では、もちろん、二段階認証(Google Authenticator(Google認証システム))に対応。取引所のウォレットも、即時移動が必要な仮想通貨以外は、コールドウォレット&マルチシグ(マルチシグネチャ)で管理されていることが公表されており、セキュリティ面でも安心して利用できそうな業者の1つです。

(※各種サービスの詳しい内容については、SBIバーチャル・カレンシーズのウェブサイトなどで必ずご確認ください)

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