チャイナショック再来!? 中国人民元が大幅下落!
このところ、米ドル/中国人民元(USD/CNH)の動向が、市場で注目を集めています。
以下は、米ドル/中国人民元の日足チャートですが、2018年6月14日(木)から7月2日(月)にかけて、13営業日連続という記録的な上昇(米ドル高・中国人民元安)を演じました。
(出所:サクソバンク証券)
なぜ中国人民元安が進んだのかは、のちほど少し触れますが、中国人民元の下落と呼応するように、中国の代表的な株価指数として知られる上海総合指数も、かなり大きく下落しています。
(出所:Bloomberg)
米ドル/中国人民元を取引できるFX会社はあるんです
これだけ大きく動いているなら、中国人民元の取引をやってみようかな…と思った方もいるのではないでしょうか?
でも、米ドル/中国人民元が取引できるFX会社って、あまり多くないという印象がありますよね。はっきり言って、記者もその1人でした。
そこで可能な範囲で調べてみたところ、以下の表のとおり、国内のFX会社にも米ドル/中国人民元を取り扱っているところが、いくつかあることがわかりました。
FX会社 「サービス名」 |
米ドル/中国人民元 スプレッド |
サクソバンク証券 「スタンダードコース」 |
平均5.4pips |
IG証券 「標準」 |
約12.0pips |
デューカスコピー・ジャパン | - |
上田ハーロー 「上田ハーローFX」 |
- |
ゲインキャピタル・ジャパン | - |
アヴァトレード・ジャパン | - |
OANDA Japan | - |
外為ファイネスト | - |
東郷証券 (旧efx.com) |
- |
※スプレッドは、公式サイト上で公表しているFX会社の数値だけを掲載
※サクソバンク証券のスプレッドは2018年6月の10万通貨取引以下の平均実績値
※IG証券のスプレッドは2018年7月6日正午ごろの参考レートのおおよその平均値
多いとは言えませんが、ザイFX!でもおなじみのサクソバンク証券、IG証券、デューカスコピー・ジャパンなどの外資系FX会社を中心として、いくつかのFX会社で米ドル/中国人民元が取引できます。
ちなみにサクソバンク証券では、対ユーロ、対英ポンド、対スイスフラン、対豪ドル、対NZドル、対香港ドルでも中国人民元を取引することができます。もちろん、対円もあります。業界ナンバーワンの取り扱い通貨ペア数はダテではありませんね。
IG証券でも対円のほか、対ユーロ、対豪ドル、対加ドルで中国人民元が取引できます。
【参考コンテンツ】
●FX会社おすすめ比較:取引できる通貨ペアを比べる「取扱い通貨ペアの多い順」
メジャーな通貨ペアとは言えませんが、中国人民元が絡んだ通貨ペアのチャートをいくつか表示させることで、米ドル/中国人民元の取引に参考となる何かが見つかるかもしれませんね。サクソバンク証券やIG証券の口座は、持っていても決して損することはないと思います。
ちなみに、中国人民元/円(CNH/JPY)を取引できるFX会社に関しては、以下の【参考コンテンツ】でご紹介していますので、ぜひチェックしてみてくださいね。
【参考コンテンツ】
●FX会社おすすめ比較:中国人民元が取引できるFX会社
買いでも売りでも支払い!? スワップ金利には注意
改めて米ドル/中国人民元の相場を振り返ってみると、週足チャートでは、長い上ヒゲをつけそうな感じになっています。
(出所:サクソバンク証券)
もし、このまま上昇が一服すれば、同じように長い上ヒゲをつけた2015年8月のチャイナショック、2016年1月の中国株暴落のときと似た感じで、ひとまず調整する可能性もありそうです。そうなるのか、それとも一段と上昇するのかはわかりませんが、トレードするには結構、おもしろい水準にあるとも言えるのではないでしょうか?
ちなみに、米ドル/中国人民元では、基本的に買いポジションでスワップ金利(スワップポイント)の支払いが発生します。では、売りポジションでスワップ金利がもらえるのかというと、実は微妙な感じなのです。
サクソバンク証券のスワップ金利履歴をみると、ここ数日は売りポジションでもスワップ金利が支払いとなる日が増えていて、買っても売っても払いとなる可能性があります。ポジションを長めに保有する場合は気にしておきたいですね。
中国人民元安は貿易摩擦が原因なのか?
さて、足元の中国人民元の大幅な下落は、今、マーケットでもっとも注目を集めている、米中の貿易摩擦が原因だとよく言われています。
【参考記事】
●米ドル/円は3年続いたレジスタンスラインをブレイクする準備完了! 買うなら今でしょ!?(2018年7月6日、陳満咲杜)
さまざまな場所で解説がなされているので、当記事で詳細をお伝えすることは省きますが、連続で13営業日も中国人民元安が進んだということは、貿易摩擦問題が少なからず、中国人民元の相場に影響を与えていたと思われます。
ただ、米ドル/中国人民元の動きと、米ドルの総合的な強弱を見るために参照されることが多いドルインデックスの動きをチャートに重ねて表示してみると、それだけが原因とは言い切れないのではないかと感じるのです。
(出所:Bloomberg)
ローソク足が米ドル/中国人民元、オレンジのラインがドルインデックスですが、両者にはかなり高い相関性があることがわかると思います。
以下の【参考記事】にもあるように、中国人民元は固定相場制から管理変動相場制に移行したとされる2010年6月からしばらくの間は、ちょっと普通の相場では考えにくい、人為的な力が働いているような動きを見せていました。
【参考記事】
●人民元/円の売り買い両建てでスワップ金利をタダもらいする方法
実はドル/人民元はドル全体の方向性に沿って動いている
しかし、先ほどのチャートでもわかるように、ここ数年の米ドル/中国人民元は、米ドル全体のトレンドと同じような動きで推移しているように見えますね。
しかも、ドルインデックスは4月あたりから急上昇しましたが、当時の米ドル/中国人民元の上昇スピードはそれほどでもなく、最近になってようやくキャッチアップして、乖離を縮めたと見ることもできそうです。
中国人民元はこれまで、中国政府によって意図的にコントロールされているとの批判も往々にしてありましたが、最近は人為的な力が働いているような感じの動きは少なく、米ドル/中国人民元は米ドル全体の方向性に沿いながら、素直にファンダメンタルズを反映した推移が続いているように見えます。
(出所:Bloomberg)
今は、米中の通商問題がマーケットの主要テーマになっているため、中国が関税措置へのショックをやわらげるために対米ドルで中国人民元安の方向へ動かしているとか、市場参加者がそれを忖度して、中国人民元売りを進めているなんていう見方もありました。
確かに直近ではドルインデックスの動きと比べると、米ドル/中国人民元は少し中国人民元安の方向へオーバーシュートしている感じはありますが、現時点では流れに沿った自然な相場つきの中のブレの範疇という見方をすることもできそうです。
ともあれ、米ドル/中国人民元と米ドル全体のトレンドに、かなりの相関性が確認できるということは、米ドルの方向感を把握しておけば、米ドル/中国人民元のトレードに役立つ可能性は高そうです。
また、もしも今後、ドルインデックスと米ドル/中国人民元の乖離があまりに激しくなっていけば、そのときは中国の金融市場に本当に異変が起きているサインと受け取り、他の金融市場への波及に身構えるといったこともできそうです。
つまり、米ドル/中国人民元を直接トレードしない場合でも、米ドル/中国人民元のチャートをよく観察しておくことは、主要通貨ペアのトレードに役立つ可能性がある、ということです。
キャンペーンをうまく活用してお得に口座開設を♪
これを機に米ドル/中国人民元にも目を向けて、取引できるFX会社に口座開設してみようと思った方は、ぜひ、お得なキャンペーンを活用してくださいね。
サクソバンク証券では現在、2018年8月31日(金)までにザイFX!経由で新規口座開設し、2018年9月30日(日)までに米ドル/円かユーロ/米ドルを1回取引するだけで、現金4000円がもらえるザイFX!限定タイアップキャンペーンを実施中です。
今回ご紹介した米ドル/中国人民元の取引をしてもキャンペーンの対象にはなりませんが、非常に簡単な条件なので利用しない手はありませんね。
さらに、一定期間中の取引量に応じて、最大で3万1000円がキャッシュバックされるキャンペーンもありますので、合計すると上のキャプチャのとおり、最大で3万5000円をゲットできるチャンスがあります。
また、IG証券では2018年8月31日(金)までに新規口座開設と一定額の入金を完了させ、指定された取引量をクリアすると、最大で5万円がキャッシュバックされるキャンペーンを実施しています。
キャンペーンの終了は一応、2018年8月31日(金)までとなっていますが、先着150名限定となっているため、興味のある方は早めの口座開設をおすすめします。
この機会にぜひ、米ドル/中国人民元が取引できるFX会社へ、口座開設することを検討してみてはいかがでしょうか。
(※各種キャンペーンの詳しい条件、期間などについては、サクソバンク証券、IG証券のウェブサイトなどで必ずご確認ください。キャンペーン条件が変更されたり、キャンペーン期間が延長されたり、キャンペーンが終了したりすることなどがあります)
>>>サクソバンク証券「スタンダードコース」の最新スペック詳細はザイFX!の比較コンテンツをご覧ください
>>>IG証券「標準」の最新スペック詳細はザイFX!の比較コンテンツをご覧ください
>>>デューカスコピー・ジャパンの最新スペック詳細はザイFX!の比較コンテンツをご覧ください
(ザイFX!編集部・堀之内智)
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