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流出事件のZaifはフィスコ仮想通貨取引所に吸収!
テックビューロは廃業へ。70億円分の補償は?

2018年10月10日(水)22:07公開 (2018年10月10日(水)22:07更新)
ザイFX!編集部

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■Zaifとフィスコがついに正式合意

 「またか!?」と世間を騒がせた仮想通貨取引所Zaifによる、およそ70億円規模の仮想通貨流出事件

zaifのウェブサイトトップ
zaifのウェブサイトトップ

 Zaifを運営するテックビューロが、ヤラかしたことを世間に公表したのが2018年9月20日(木)でしたが、この時のプレスリリースで、被害状況や財務局への報告状況などとともに綴られていたのは、JASDAQ上場企業であるフィスコへの金融支援要請および実質的な経営権の譲渡を検討するための基本契約を締結したというものでした。

【参考記事】
「またか!?」 Zaifで67億円相当の仮想通貨消失!フィスコ、50億円の金融支援で顧客損失補填へ!?

 いきなり支援要請&買収話!? という急展開に驚きましたが、その後は10月1日(月)に「まだ正式な契約締結に向けて交渉中」との進捗報告があっただけで、特に目新しい情報はもたらされていませんでした。

 いったい、どうなってんの? という感じでしたが、10月10日(水)になって、突如、Zaifが「お客様預かり資産に関する金融支援 正式契約締結のお知らせ」とのタイトルでプレスリリースを発表。なんでも、フィスコとの交渉がまとまり、正式に契約を締結するに至ったようです。


■Zaifの純資産は3億5500万円…。ICOの100億円はどこへ?

 テックビューロの発表から少し遅れて、フィスコでもプレスリリースが発表され、正式に契約を締結することになった旨が公表されました。

 フィスコのリリースでは、契約締結の背景として、事件が仮想通貨市場に与える影響への配慮や顧客資産保護といった観点に加え、「テックビューロの倒産による資金回収不能のリスクを回避する観点」という項目も挙げられていたのですが、「倒産」って、まさか、テックビューロの財政状況は、そんなにひっ迫していたのか…? と、記者個人的には、やや疑問でした。

 しかし、このプレスリリースに掲載されていたテックビューロの財政状態を見ると、おぉ…おぉ…おぉ…!?

テックビューロの直近3年間の経営成績および財政状態
テックビューロの直近3年間の経営成績および財政状態

(出所:フィスコ「持分法適用関連会社における事業の譲受けに関するお知らせ」)

 ビットコインをはじめとする仮想通貨が暴騰を見せ、猫も杓子も仮想通貨! みたいな状況だったにも関わらず、テックビューロの平成30年3月期の営業利益は19億7300万円の赤字。純資産は、わずか3億5500万円です。テックビューロさん、ぜんぜん儲かってないですやん!

 でも、ちょっと待って…テックビューロが実施したICO「COMSA」によって調達された100億円はどこにいったんだ!? と、プレスリリースを読み進めていくと、これは、会社分割によって新設されたテックビューロホールディングスに承継されたため、上の表には反映されていないとの記述を見つけました。

【参考記事】
「ICO」とは? 「IPO」と何がどう違うの? テックビューロ発、「COMSA」のしくみは?

 そのまま考えると、ぜんぜん儲かっていない会社の事業譲渡を受けるなんて、フィスコにはいったいどんなメリットがあるのか? なんて思いますが、元々、フィスコ仮想通貨取引所の利用者には法人顧客が多いらしく、Zaifが持つ個人顧客を獲得できるのが魅力的だったといった感じのことが、プレスリリースには書かれていました。

フィスコのウェブサイトトップ
フィスコのウェブサイトトップ

 譲渡価格は、55億円から事件の補償に充てる金額などを差っ引いて、フィスコとしては、最終的に3億円程度を想定しているとのこと。果たして、この買い物、高いのか…?安いのか…?

■Zaifは仮想通貨交換業も廃止。顧客資産はフィスコから返還

 ところで、今回のフィスコとテックビューロの契約締結って、具体的に何がどうなるのでしょうか? ここからは、先に発表されたテックビューロのプレスリリースを元に、ポイントをまとめてみたいと思います。

 ここでまず、確認しておきたいのは、以下の文章です。

正式契約の締結により、弊社の仮想通貨取引所を運営する事業は譲渡され、株式会社フィスコ仮想通貨取引所に承継されることとなりました。なお、弊社は本事業譲渡の手続が完了した後は、仮想通貨交換業の登録を廃止した上で解散の手続を行う予定です

(出所:テックビューロ「お客様預かり資産に関する金融支援 正式契約締結のお知らせ」)

「解散の手続」などと書かれていますが、これは平たく言うと、Zaifがフィスコ仮想通貨取引所に吸収されて、テックビューロは仮想通貨取引所ビジネスをやらなくなるということ(Zaifという取引所名が存続するかどうかは不明)。そして、テックビューロは近畿財務局長 第00002号の番号を持った仮想通貨交換業者ですが、この業登録も廃止するとのことです。

 Zaifは、老舗感がある仮想通貨取引所で、少し前には有名タレントを使った超華やかなテレビCMを放映していたこともありましたが、ここへ来てあっけない幕引きです。

 なお、肝心のZaifで取引していたユーザーとの契約関係は、そのままフィスコ仮想通貨取引所に引き継がれる格好になります(各ユーザーが承諾すれば)。ここには、zaifに預託した仮想通貨の返還を求める権利も含まれますし、流出せずにZaifに残っている仮想通貨もフィスコ仮想通貨取引所に継承されますので、ひとまず、ユーザーの手元に返ってこないという最悪の事態が起きることはなさそうです。

事業譲渡の内容
事業譲渡の内容

(出所:テックビューロ「お客様預かり資産に関する金融支援 正式契約締結のお知らせ」)

 実際のスケジュールとしては、10月19日(金)の株主総会を経て、10月22日(月)に公告、そして、11月22日(木)に事業譲渡が実行される流れが予定されています。

■BTCとBCHはそのまま返還。早くても11月22日以降か

 今回の仮想通貨流出事件で明らかにされていた被害状況は、以下のとおりでした。日本円にして、およそ70億円相当コインチェックほどではないにしろ、結構な規模です。

<Zaifの仮想通貨流出事件の被害額>

・ BTC(ビットコイン)5966.1(円換算:4,251,234,047円)
・ MONA(モナコイン)6,236,810.1(円換算:671,704,448円)
・ BCH(ビットコインキャッシュ)42,327.1(円換算:2,107,677,945円)

※レートはプレスリリースに掲載されていた2018年9月18日時点のもの(BTC:712,565円 / MONA:107.7円 / BCH:49,795円)
※2018年9月21日「仮想通貨流出事件に関する状況報告、及び顧客対応状況について」より

 被害に遭った顧客への補償方法については、プレスリリースを見る限り、ビットコインとビットコインキャッシュは、フィスコ仮想通貨取引所において流出した数量に相当する仮想通貨の調達を完了しているとの記載がありましたので、仮想通貨のまま返還されることになる様子。

 しかしながら、実際に仮想通貨の預入れや引出しができるようになるのは、事業譲渡が行われ、フィスコ仮想通貨取引所での運営が開始されてからということですので、少なくとも11月22日(木)以降、ということになります。具体的な日程は、まだ決まっていないそうです。

■MONAは6割そのまま返還、4割日本円での補償

モナコインについては、市場流通量がビットコインなんかと比べると少ないこともあり、流出分を調達することが困難ということで、流出分が仮想通貨の姿のまま返ってくるのではなく、一部日本円での補償となるようです。

 具体的には、モナコインを保有していたユーザーに対して、6割はモナコインで返還し、残りの4割は日本円で補償するそう。その理由は、今回の事件で流出したモナコインは、Zaifが保管していたモナコインの内の4割だったからということみたい。

日本円への換算レートは、「1モナコイン当たり144.548円」。これは、10月9日(火)午前9時のビットフライヤー、ビットバンクにおける相場の中間値だそうです。Zaifのレートが用いられないのが不思議ですが、「同時刻の本取引所における相場は128円」(つまり、ビットフライヤーやビットバンクよりも不利なレートだった)ようで、Zaifのレートよりも良い値で補償を…ということになったようです。

 なお、そのまま返還される見通しのビットコインやビットコインキャッシュについては、現在もZaifで取引可能ですが、一部日本円で返還されるモナコインについては、個々のユーザーが保有するモナコインの数量を確定させるため、10月10日(水)17時をもって取引が全面的に停止されています。

MONA/JPY(モナコイン/円) 1時間足
MONA/JPY(モナコイン/円) 1時間足

(出所:zaif)

 取引の再開は、事業譲渡が行われ、フィスコ仮想通貨取引所による運営が始まってから。こちらも、少なくとも11月22日(木)以降、ということになりそうです。

 今回は、ざっとテックビューロとフィスコが発表したプレスリリースの内容をまとめてお伝えしました。あれこれ、未定だったり予定だったりと、まだよくわからない部分も多々ありますが、引き続き、新しい情報が入りましたら、お伝えしていきたいと思います。

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