昨日は中国株が下落して、アジア時間から市場のリスクは高まった。そして欧州時間に入っても、リスク回避の材料が出てきた。BREXITも移行期間を延長するとか、しないとか。またもめているイタリアの予算案が、EU側からの理解を得にくいことが明確になってきたりした。
それで為替相場ではユーロ売りが先行。それをくみ取るように欧州株が下落。マーケット全体がリスクオフの度合いが加速する形で、不安なままニューヨーク市場を迎えた。
ドル円は112円台の中盤から値崩れしないのが不思議なくらいであった。私は何度もドル円のショートにトライしようと思って見ていたのだが、値段が下がらないためなんとも売っていく気がしないのだ。
ニューヨーク時間ではさらにサウジ問題も噴出した。セミナーに出席する予定だったムニューチン財務長官が、サウジ行きを取りやめたのだ。週末には対処方法を決めるとトランプ大統領は明言しているが、伝わってくるサウジ情勢は悪いモノばかり。それを反映して米国株はオープン下げ幅を拡大してきた。
リスク回避の意味でもユーロ円の下げが目立っている。ユーロ円が下がるのだから、ドル円かユーロドルがどちらかが顕著に下がっているはずなのだが、昨日はユーロドルであった。イタリア予算でもめているのだから、それも当然であろう。
しかもEU側から「ルール違反だ」と非難される始末だ。ユーロ売りを素直に敢行しておけばよかった。どうもドル円の下げる可能性のほうにばかり目が行ってしまった。無念である。
今日は中国株が切り返しているので、市場のリスク許容度が回復してきている。そしてユーロ円もやや値を戻してきている。この返しが本物であるかどうかは、欧州株の動きなども見てから検討するべきであろう。欧州株の戻りがあまり芳しくなかったならば、そのときこそドル円かユーロ円をショートにしたい。
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