■現在の英ポンド/米ドルは、新たなサインを点灯
1月18日(金)現在の英ポンド/米ドルの週足は、以下のとおり。
(出所:FXブロードネット)
先週(1月7日~)の安値をいったん下回ったものの、また大きく切り返してきたから、新たなサインを点灯したと言える。
ここで注意していただきたいのは、先週(1月7日~)の安値に対する一時的な下放れは、英議会によるメイ内閣のEU離脱案否決後の出来事だったが、その後、切り返してきたのはほかならぬ、前述のサインが存在していたからであり、また、同サインが効いたからというほかあるまい。
実際、前出の1月9日(水)レポートにおける「同サインが効いてくれば、EU離脱問題のソフトランディングなど材料の出現も想定される」のロジックは厳密に言えば正しくなかった。同サインが効いたから、「悪材料でも結局、マーケットは動揺せず、サインどおりに動いてくれた」というのが正しいかと思う。
しかし、すでに強調したように、解釈自体が正しいかどうかは問題ではなく、市場のサインの指示どおり、相場の流れをフォローできるかどうかが肝心である。
この意味では、市場コンセンサスを過信せず、相場自体の内部構造に専念することの大切さを再度教えられたと思う。
■過度なリスクオフの流れはすでに修正されつつある
最後に、2019年年初のフラッシュ・クラッシュがあったからこそ、市場は戦々恐々とし、また、コンセンサスとして総じて暗いものが多かったのも仕方がないと言える。
しかし、英ポンドの一件からもわかるように、過度なリスクオフの流れはすでに修正されつつあり、株も米ドル/円も懐疑の中、切り返しの傾向を保っているから、過度な弱気は不要だと思う。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 日足)
今回は英ポンドの話を優先したので、米ドル/円の話はまた次回に。市況はいかに。
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