パウエル議長の発言の後は、マーケットのリスク許容度も回復が見られた。米国株も大きく反発したので、ちょっと目先はリスクテークの方向で構えないと怖いものがある。そこでドル円はもっぱら押し目買いスタンスがメインとなる。
昨日のドル円は108円台の前半で始まったが、それまでのドル円の安値トライは107.85あたりで2回も止められている。下がって107.80で売りのストップ注文をおけるように、買い場を探ることになる。
短期的なサポートラインを重視してのことだ。もちろんこのまま上がっていってしまうリスクもあるが、その際にはあきらめる。東京時間にも108円ちょうど割れをトライしたのだが、欲張ったせいで買えなかった(笑)。
ADPの雇用指数が出た。すこぶる悪い結果であった。経済指標が出たと同時にマーケットは素直にドル売り。株売りに傾いたが、すぐにリスク度は持ち直した。パウエル議長が「経済指標を見てから」といっているので、それを裏づけた形になった。
悪い経済指標であればあるほどリスクを取るべしという、なんとも言いようのないマゾヒスティックな状態に陥っている。アメリカも日本と違わず、政策期待だけで相場が保っていることの証左と言えるだろう。
このステージでドル円を107.89で拾うことができた。そして運良く置いておいた107.80のストップもつかなかった。ドル円はすぐに108円台にまで戻してきたが、あまり伸びない。
米国株のほうは堅調で前日比プラス圏で推移していたので、ドル円も大崩れはしないだろうと考えてOCO注文だけ出しておいて寝ることにした。私は昼間の高値近辺である108.35で利食いを設定したのだが、これは朝までにダンになっていた。
今晩はECBの金利会合がある。ユーロ圏も量的緩和を終了できていたのに、またイージングの大勢を強いられることになる。ドラギ総裁のコメントに注目したい。あまりにも緩和的な姿勢を強調しすぎると、それはユーロ売りの要因になりやすい。
ユーロドルがここ最近のドル安の影響を受けて1.13台まで戻したりしているので、地合いとしてもユーロ売りを仕掛けてもいいようなレベルに見える。私もユーロドルの売りスタンスで海外相場に臨もうと考えている。
日本時間 15時30分
株主:株式会社ダイヤモンド社(100%)
加入協会:一般社団法人日本暗号資産ビジネス協会(JCBA)