先週はFOMCを通じて、ドル金利の低下をメインストレリームとしての株高とドル安が進んだ。こうした展開は金融相場と呼ばれる。リスク相場との大きな違いは株価と金利商品が同じ方向に動くことにある。だから市場のリスク許容度が増大したわけではない。
リスクオンではないのだ。単なる政策期待の動きなのである。よって金利低下を見込んだドルの短期金利や長期債の値動きには要注意となる。これが動きを止めると、もう相場の流れを追いかけていくだけの根拠がなくなってしまうのだ。
アジア時間ではドル金利の低下は続いていたので、金利と反相関の関係にあるコモディティが急上昇。これは金利のつかない金や銀といったものが、代替通貨として保有価値を高めるからだ。ゴールドが1400ドルを超えてきて、ついでにビットコインも1万に近づいてきた。
それにツラレてドル円も107円台の前半まで差し込んだ。私も朝からドル円をショートに振っておいたのだが、さすがに107円台の前半では利食いで買い戻す気にはなれなかった。106.50とか106.20を見ても驚かないという態勢で構えていたのだ。107.05まで安値をつけた後は停滞気味。
ドル金利低下のストップは、欧州序盤で見られた。あまり大した値動きでもないのだが、米債10年ものの利回りが再び2.0%の大台を回復してきたのが象徴的だったようだ。私も107.37で買い戻した。市場にも相当にドルショートがたまっているのが見て取れる。
戻っても107.85あたりまでが相当に重くなっているだろうことは想像に難くはないが、それでもいったんはゲットアウト。もうひと吹きしたところを再度ショートにしてみようと考えていたのだ。107.85近辺が重そうだというのは、これまで下値抵抗でもんでいたからである。サポートとレジストがひっくり返った格好。
ニューヨーク時間ではドル円が107.70近くまで値を戻してきた。私はこの戻しのステージでは売ることは見送ったが、ランチタイムにはいってから107.54で売り込んだ。史上最高値を連日で更新していた米国株も下げに転じてきたからだ。
ニューヨーク終盤では大きな利食い売りにも見舞われて、為替相場ではドルの全面安が進行した。私はストップ注文だけ置いてのポジションキープとなった。
日本時間 15時00分
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