昨日は材料難のなか、マーケットは方向感を失った。米国株は史上最高値の近いところで張り付いていたのだが、トランプ大統領が対イランの追加制裁の一環としてハメネイ師の分も含めると話したことが、地政学的リスクを高めることとなった。
米国株はやや頭打ちの形となって、一方で米ドル金利は再び低下傾向をたどった。為替相場でもそれにともなってドルの全面安の展開となり、市場は次のアクションを待っているようである。
ドル円は1日を通じても小動きが続いた。値幅は30ポイントもなかった。しかしニューヨークの終盤にはユーロドルが1.14台を触ってくるなどしてきてからは、ややドル安の流れが目立つようになった。ドル円はすでに107円台の後半は重くなってしまっている。
そこはしばらくサポート圏を形成していたところであった。ながらくサポ-ティブに働いていたのだから、そこがしっかりと抵抗されても仕方のないところだ。かといって下がってきても107円台の前半で売り込んでしまうのは、いかにも中途半端で突っ込みづらい。
ドル円は安いところを売っていくならば106円台をみてから、ということになる。しかるに107円台では107.70アッパーがあれば売っておくというスタンスでしか臨めないところだ。
それにしても安倍首相が平和のための外交としょうしてイランを訪問して以来、かえって中東の紛争リスクが増えてしまった感じがする。どうせアメリカのお使いだろうということで、せっかくハメネイ師に会えたにもかかわらず、なんとなく冷たくあしらわれてしまった。
石油の貨物は攻撃されるわ、無人偵察機が撃墜されるわで、事態は悪化しているのは明瞭だ。国際政治的にはここでもう一度、イラン訪問すべきところなのだが、そうした声は全く聞こえてこない。選挙で忙しいようだ。今晩はトランプ大統領の非難の矛先にいるパウエル議長の発言に注目だ。
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