昨日は欧州序盤に出てきた報道で、1日の流れが決まった。中国が構造問題に関しては譲らないだろうというのだ。これは従前から言われていたとおりであって、何も新規な事ではない。そもそも知財権とか補助金の問題は手がつけにくい。
それまでの利益の源泉を何に求めてきたのかもあるし、また内政干渉にも絡んでくる。臨時にわかな会合なんかでドラスティックな変更はできないものである。それを除いて簡単な物品の購買で手を打ったにしても、それは本質的な問題解決にはならないのだ。
それは米中の部分協議がまとまりそうだということで楽観的になりすぎたマーケットを冷ますには十分であった。グローベックスでは米国株が下げ幅を拡大するのを筆頭に、欧州株も下落。市場全体がリスク回避に向かった。
為替相場ではリスク性に敏感とされるドル円やユーロ円が下落。つまり円の独歩高の展開となった。FOMCが終わってドル円も109円台に触った利などして、次の高みを目指していたのだが、それもすっかり勢いが衰えてしまった。
私もニュースを探る前にドル円の下落に接した段階で、ドル円をショートに振ってみた。かなり遅くて108.52から売り込んだ。その後にニュースを拾ってみて、あーこういうことだったのかと了解した次第。
最初は値段だけで判断したわけだ。中身はわからないが、きっと何かまずいことが起こっているのだろうと信じて。それがドル金利に関連することなのか、テロなど地政学的リスクの高まりなのかは、この際、同でもいいのである。
ニューヨーク時間に入ってもリスクオフの流れは変わらず、米国株は下押しプレッシャーにさらされた。それでドル円やユーロ厭悪下げ圧力も強くなった。ドル円は107円台に沈んだりもしたが、それ以上の激しい下値突っ込みは見られなかった。
ニューヨーク終了直前には若干の米国株の買い戻しも入ったが、短期的なショートの利食いを超えるものではない。私も早朝にドル円を108.03で買い戻したが、それでもまだ下げ余地は十分にあると見ている。
今晩は雇用統計だ。就業者数が10万人規模の増加であったならば、雇用は堅調だということでFRBの金融政策を変更させるほどのことはないだろう。またFOMCの終わった後でもあり、市場の関心も薄い。
日本時間 14時45分
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