昨日は欧州序盤でユーロ円が買われた。それはECBが追加で金融緩和の措置を執ってこないだろうという見込みのもとで、相対的にドルや円よりも金融引き締め感が強まっていると感じているからかもしれない。
実際に欧州株は下落モードであったのに、欧州債は値下がりして利回りは上昇していた。そしてECBの金利会合では新しいものは出てこなかった。
雇用保険は相変わらず悪い。これで累計で3千万人以上の失業者が出ているのが判明しているのだが、肝心の雇用統計のほうでは失業率は15%とかに達していない。次に出る雇用統計では大幅に悪化するのかどうか。
ニューヨーク時間になってもドル円もユーロドルも強くて、その結果としてユーロ円がすこぶる堅調。2円ほども上がってきて、117円台に達している。
ニューヨーククローズ後に発表されたアマゾンの利益予想は、期待値に達しなかった。それで早朝のグローベックスでは米国株が大きく下押しした。多少の値の戻しはあったものの、依然として重い。
株価の下げは緊急事態の長期化を連想させ、しかるにドル円では再びドル手当てのためのドル買いが出てくるのではないかとの思惑から買いが先行した。しかし東京午前の為替相場では、ドル円は昨日の高値をつけきることができなかった。
さて今晩は市場の材料に乏しい。注目はこのまま株価が重い足取りとなるのかどうかになっている。米国株がオープンした後にアマゾンに由来するハイテク株などが一段安となれば、ドル円は108円台に向かって動き出すことになろう。リスク相場的には容易に手を出しにくいことではあるが。
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