昨日の欧州時間ではユーロドルは下攻めで始まったのだが、ニューヨーク時間には反発を余儀なくされた。ドル安の流れが強まったせいもあって、ドル円なども緩いドル安に見舞われている。
ところでアップルやテスラが株式分割を発表しているが、その後は株価が急上昇している。株式分割は何のためにするかというと、株価が高いための対処である。高いと手が届かない株であっても、10分割とかにすると見かけ上の価格は10分の1になり手が届くようになる。
発行済み株式数がその分だけ増えるので、時価総額自体は変わらない。株式分割は会社の価値を高めることにはならないということだ。それでも株価が急上昇してしまうというのは、20年前のITバブルの頃を想起させる。
ノーテルやルーセントといったハイテク株は、2分割されても取引開始と同時に前日と同じ値段で取引されていたものだ。そういうわけでリスクテークの流れの中にあっても、安易に気を許してはいけないのだ。
今日の海外市場では景況感データがたくさん出てくる。PMIという形での景況感指数だ。ドイツを皮切りに、イギリス、次いでアメリカの分が出る。最近は同種の経済指標が各国とも足並みをそろえて発表されることが多くなってきているが、国際比較の上でもたいへん便利である。
景況感データは先行指標の代表みたいなものと見なされているので、経済指標のうちでは重要な方だ。特にアメリカ人は景況感データが好きである。だからマーケットの方向も位置づけられやすい。ただしドイツが良ければアメリカも良いはずだということで、欧州時間の最初にできた相場の流れは変わりづらいという弱点もある。
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