昨日はベージュブックによって、金融当局は今後も長く低金利を維持するのだろうという確信が高まった。経済に回復が見られるとしながらも、地域や業種によってバラつきがあり、また水準はコロナ感染前に比べるとはるかに及ばないとするものだった。
これを受けて長期金利は素直に低下。金利低下を好感してのリスクテークも手伝って、米国株は一段高し、そのまま高値圏で引けている。また為替相場ではドル金利低下にもかかわらず、リスクテークの影響をうけてドル高が進んだ。
とくに前日に1.20台まで乗せていたユーロドルが大きく調整を強いられ、1.18台の前半まで落ち込んでいる。これはあくまでもたまりにたまったユーロロングのポジション調整のための下げだと思われる。
だがそれでも下攻めをしているときに刃向かって買っていくことはできない。いずれ反転して上昇に向かいそうになるまでは、ユーロロングは様子見だ。ドル高の流れがあっても、ドル円も買って行くわけにはいかない。やはりここ最近のレンジ内におさまっており、その上限に近づいてきただけという見方が圧倒的だからだ。
つまりテクニカル的に106円台の後半に向けてかなりの抵抗が出てくるであろうと思われるからだ。しかるに106円台のミドルからは買い上がっていく気になれないのである。明日に雇用統計をひかえていることもあり、今晩はあまりダイナミックな動きは出なさそうだ。
動きが出るとすれば、米国株の一段高からであろう。史上最高値を抜けてきて、伸びの勢いがおさまっていない。これが大幅に振れるようなことでもあれば、リスク面からのポジションの傾けも出てくるかもしれない。ただし現時点では方向感はわからない。
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