昨日はアメリカのGDPが出た。プラス33%だったので事前の予想を上回ったことになるが、30%台の回復はすでに織り込まれていたため、このデータ発表それ自体でマーケットが大きく動くことはなかった。
欧州時間にドル円は104円台割れを目指したが、今週の安値こそ更新したものの、104.03まで。ユーロ円が122円ちょうどの手前で粘っているのがネックとなった。
ニューヨーク序盤でユーロ円は121円台に差し込んだものの、米国株が下がってきたわけでもないので本格的なリスク回避にはならない。ユーロ円が一段安することはなかったものの、反発力には乏しいものがあった。
それよりも注目度は低かったが、ECBのアクションのほうが相場を動かしたといえよう。ラガルド総裁が「回復力は想定していたのよりも勢いに欠けるものがある」と表明したので、金融緩和を強めることが急浮上してきた。
マイナス金利の深掘りには振れなくても、既に行っている量的緩和の期間延長や買い入れ枠の増加が期待される。それでユーロは全面的に値を下げることとなった。ユーロドルは1.16台に突入しても達成感はなく、売りそびれた人びとのオファーだけが積み上がっていく感じだ。
私もECB会合を通じてユーロ下落のリスクを感じていたので、1.16台に入った後は何度かユーロドルのショート参戦を試みた。スピードが思いのほか遅かったので、たくさんの値幅を取ることはできなかったが、比較的に安心して気軽に勝負できた。
ニューヨーククローズ後にはGAFAの決算発表がいっせいにあった。何も同じ日に発表しなくてもいいのにと思うのだが、それが出てからは引け後のグローベックスセッションでは米国株は利食い売りが大量に出てきていた。
今日もユーロはベア目で見ている。ユーロドルは大統領選の前に1.13台くらいまで下がってもおかしくはないという態勢で臨もうと思う。
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