大統領選の投票日の夜にはトランプ氏が優勢であった。夜の遅くにやや控えめながらも勝利宣言をしてしまったトランプ大統領だったが、朝に起きてみると形勢が逆転していることには驚いただろう。
トランプ氏が優勢とされていたミシガン州やウイスコンシン州が持っていかれ、まだ決定していないがペンシルバニア州やジョージア州までが、優勢だったのに拮抗の状態になっている。確定した結果だけを積み上げれば、バイデン氏があとひとつ取ればよいという状態になっていた。
トランプ大統領は「魔法のようだ」と語ったが、予想通りに法廷闘争に持ち込まれることとなった。郵便投票の結果もすぐには出なさそうだし、勝利宣言が出るのはずっと先になりそうだ。
それでもバイデン候補の優位は変わらずで、マーケットはそれを好感してリスクテークが大きく進んだ。米国株は連日での盛況となって、史上最高値も視野に入ってくるくらい伸びた。日経先物もツラレ高して今年の最高値を更新してきている。
ドル相場との関連を考えると、トランプ氏が優勢ならばドル買い、バイデン候補が優勢ならばドル売りという反応になってきているようだ。開票日はトランプ氏が優位と言うことでドル高が進んで、ドル円も105円台に乗せてきたりしていたが、昨夜はバイデン氏が優勢ということでドル円は103円台に突入してきている。FOMCはあったが、まったくの無風。
今晩は雇用統計であるが、ここ数回の雇用統計と同じように注目度は低い。コロナ感染によって失われた雇用の回復が反動として出てきているだけだからだ。しかも数字のブレが大きいので、どのくらいだったら喜んでいいのかも明確ではない。市場の関心は大統領選の結果判明に向いている。
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