週明けのマーケットはアジア時間から大きくリスクテークが進む形で始まった。ひとつにはトランプ大統領が追加景気対策の予算案に署名をしたからだ。それに加えて政府関連の予算も了解されることとなり、政府機関のシャットダウンは回避されたからである。それを好感してグローベックスセッションでは米国株が急伸。ニューヨークオープン前に、すでに史上最高値を超えてきていた。
この間、ドル円はほとんど動かずで、103円台の中盤で小動きのままだった。しかしリスク性に敏感とされるクロス円だけは実に堅調で、ユーロ円は126円台でプレイしたまま、徐々に高値を拡げていく展開となった。ドル円が動かない分、ユーロドルが著しく強くなっている。そして再び1.22台にまで戻ってきた。
しかし市場がリスクオンになるのは追加予算が実施されるのを好感したとはいうもの、これはパスして当然のシナリオだろう。というよりも11月からの株価ラリーの中で、その多くの期待の部分をプライスに織り込まれているはずだという見方もあろう。それなのに欧州株も米国株も上値追いするだけの余力があった。まだまだ景気対策の次の手がうたれるのを見込んでいるという理屈だろうか。
それにしても今回の追加景気対策は成立が遅かった。第1弾から第4弾まではわずか2ヶ月の間に合意、成立したのに比べると、さんざんと期待と失望を繰り返したような気がする。確かに間に大統領選もはさんでいたので、仕方がないと言えばそれまでなのだが。
この3、4ヶ月の期待持たせの相場展開だけで、米国株は相当に値上がった。これをオーバーバリューと言うのかどうかは、来年にかけての価格調整が見られるかどうかで確認するしかない。
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