昨日はイースターで欧州市場は休み。アメリカは連休明けで市場参加者が戻ってきた。先週の金曜日の雇用統計の結果を織り込むように、マーケット全体がリスクテークの流れに傾いていき、米国株は史上最高値にまで上がってニューヨークオープンとなった。
イエレン財務長官が追加の経済対策によるインフレ上昇は心配しなくてもいいとしたことと、グローバルに法人税の最低限を設定して引き下げ競争に歯止めを掛けようと発言したことで、米国債の市場にも安心感を与えた。米国株の上昇の割には長期金利の上昇が見られなかったのだ。それが米国株を一段高に押し上げることとなった。
これまでドル金利の上昇を背景にドル高が進んできたということもあって、ドル金利の低下はドル相場にとっては売り材料となる。昨日の為替相場ではドルの全面安が顕著となった。
ドル円は瞬間的にお110円の大台を割り込んできて、ユーロドルも1.18台まで値を戻してきた。とくにこれでドル高のトレンドが変わったと言うわけではないが、短期的なドルロングの投げ売りを誘うには十分なものであった。
ユーロ円は欧州序盤までは130円台を割り込むなど、やや利食い売りに押されていたが、米国株が史上最高値を離れないでいる状態が続くとなると、やはりリスクテークからの買い戻しが入って130円台まで戻してきている。
今晩はイベントがなし。それで注目材料は株価とドル金利になるのだが、昨日はドル金利が上昇しなかったといっても、長期金利の水準はあくまでもコロナ来では高いレベルに張り付いたままなのである。いつ1年ぶりの水準を更新してきてもおかしくはないところにあるのだ。やはり注意すべきは金利動向ということになる。
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