昨日はドル金利に関していろいろな材料が出て、やや不安定な状況が見られた。注目を集めていた雇用データは事前の予想を遙かに下回って、10年ものの利回りは1.12%台まで急低下した。
しかしサービス業の景況指数が過去最高の値を示したことで、ドル金利は急上昇。また同じタイミングでFRBの副議長が「22年末までには利上げの環境が整う」と言ったことで、その事前に行われるはずのテイパリングも早まるという観測が強まったのだ。
そうしたドル金利の動きはリスク資産を直撃した。米国株は軟調な地合いを強いられたが、これはコロナ感染の将来見通しが悪化したことも手伝っている。英研究機関がワクチン接種の効用は50%以下だと公表したので、そう簡単にはパンデミックがおさまらないと考えられたからである。
そうした中でニューヨーク時間にはドル円が108円台に突入。ずっと109円台の前半をやっていたのだから、あんまり驚きはない。しかし久しぶりの108円台だったので、オプションなどからのヘッジ買いのビッドが相当に残っているだろうと考え、私もちょっと拾ってみることにした。
逆張りなのであんまり深追いすべきポジションではない。だからその後のISM指数での急上昇の局面でもながくポジションを保有することは考えずに、109円台に乗せてきたところで早々に利食い売りしたのである。
雇用データが緩慢になってきて、明日の雇用統計に向けての関心が大きくなりつつある。それゆえ今晩は動きづらいだろう。昨日はドル相場が急落した後に値を戻してきたのだが、そのドルの値保ちが続くのかどうか。要ウオッチである。
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