■ギリシャ問題への懸念は、ひとまず遠のいた
先週のコラムでは、相場が調整局面に入ってきたという話をしました(「相場の方向に変化なし。急上昇し過ぎでスピード調整に入ったが、大崩れしない!」を参照)。
その後は米ドル/円もレンジ入りして、もみ合いとなっています。
豪ドル/円や、NZドル/円のような資源国通貨、クロス円(米ドル以外の通貨と円との通貨ペア)といったところも高値圏でのもみ合いとなっています。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:世界の通貨 vs 円 日足)
上昇局面から調整局面に入ったという認識は、基本的には正しかったと思います。
ただ、1つ想定外だったのは、ギリシャの財政問題で新たな救済策が発表されたことで、4月11日(日)に、ユーロ圏内の国がギリシャに最大300億ユーロ(日本円換算で約3兆8000億円)を融資することで合意がなされました。
さらに、これに呼応する格好で、国際通貨基金(IMF)もギリシャに150億ユーロの資金供与を行う用意があると発表しました。
ギリシャに関しては、一般の会社を例にすると、倒産の危機に瀕して誰もお金を貸してくれない状態なのではと心配されていましたが、今回の決定で、その危険性がひとまず遠のいたといったところでしょう。
■買い戻しが続くユーロだが、それが一巡すると…
ギリシャ問題が落ち着き、当面は安心ということになれば、ユーロの売りポジションを持っていた人はたまったものではありません。
もう売っている意味がないということで、買い戻しの動きが出てきているということです。
上昇局面から調整局面に入ったという認識は、基本的には正しかったと思います。
ただ、1つ想定外だったのは、ギリシャの財政問題で新たな救済策が発表されたことで、4月11日(日)に、ユーロ圏内の国がギリシャに最大300億ユーロ(日本円換算で約3兆8000億円)を融資することで合意がなされました。
さらに、これに呼応する格好で、国際通貨基金(IMF)もギリシャに150億ユーロの資金供与を行う用意があると発表しました。
ギリシャに関しては、一般の会社を例にすると、倒産の危機に瀕して誰もお金を貸してくれない状態なのではと心配されていましたが、今回の決定で、その危険性がひとまず遠のいたといったところでしょう。
■買い戻しが続くユーロだが、それが一巡すると…
ギリシャ問題が落ち着き、当面は安心ということになれば、ユーロの売りポジションを持っていた人はたまったものではありません。
もう売っている意味がないということで、買い戻しの動きが出てきているということです。
ユーロ/円&ユーロ/米ドル 日足
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しかし、ここでよく考えなければならないのは、これで根本的に問題が解決されたわけではないということです。
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しかし、ここでよく考えなければならないのは、これで根本的に問題が解決されたわけではないということです。
これからは、ギリシャが自力で立ち直れるかどうかが問われてくることになります。
当面は買い戻し圧力が強く、下がりにくいとは思いますが、ショートカバー(買い戻し)が一巡すると、そこからまた、新しい局面に入るということになると思います。
■中国経済が良ければ、資源国通貨は必然的に強い
さて、4月14日(水)に、米国の金融大手であるJPモルガン・チェースの四半期決算が発表されましたが、好調でした。おそらく、他の米国の金融機関の業績も悪くないと思います。
環境的には、株価が大きく崩れるような状況にはないと思いますので、円相場もこの1週間と同じように、円安圏でのもみ合い相場になると考えておきたいと思います。
このコラムでも年初から、豪ドルをはじめとして、資源国通貨がよいと言ってきましたが、その見方は依然として変えていません(「中国の経済安定は豪州にもポジティブ! ユーロは戻り売りで、豪ドルは押し目買い」などを参照)。
当面は買い戻し圧力が強く、下がりにくいとは思いますが、ショートカバー(買い戻し)が一巡すると、そこからまた、新しい局面に入るということになると思います。
■中国経済が良ければ、資源国通貨は必然的に強い
さて、4月14日(水)に、米国の金融大手であるJPモルガン・チェースの四半期決算が発表されましたが、好調でした。おそらく、他の米国の金融機関の業績も悪くないと思います。
環境的には、株価が大きく崩れるような状況にはないと思いますので、円相場もこの1週間と同じように、円安圏でのもみ合い相場になると考えておきたいと思います。
このコラムでも年初から、豪ドルをはじめとして、資源国通貨がよいと言ってきましたが、その見方は依然として変えていません(「中国の経済安定は豪州にもポジティブ! ユーロは戻り売りで、豪ドルは押し目買い」などを参照)。
豪ドル/円 日足
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当コラムを書いた4月15日(木)の東京時間昼前には、中国の1~3月期GDP(国内総生産)が発表になりましたが、前期比年率で+11.9%と、とても好調なものとなりました。
「中国経済が良ければ、資源価格は強い」というのが定説ですので、やはり、資源国通貨は必然的に強いという認識をもっておきたいと思います。
■もし、人民元が切り上げられたならば…
最後に、人民元が近いうちに切り上げられるとの見方が一部にあるようです。「本当か?」と聞かれますが、正直わかりません。
可能性としては低いとは思いますが、やってもおかしくはないとも思います。
これは正に決める人のみが知っていることで、もし切り上げになった場合は、その瞬間は円高に向かうと思います。
当コラムを書いた4月15日(木)の東京時間昼前には、中国の1~3月期GDP(国内総生産)が発表になりましたが、前期比年率で+11.9%と、とても好調なものとなりました。
「中国経済が良ければ、資源価格は強い」というのが定説ですので、やはり、資源国通貨は必然的に強いという認識をもっておきたいと思います。
■もし、人民元が切り上げられたならば…
最後に、人民元が近いうちに切り上げられるとの見方が一部にあるようです。「本当か?」と聞かれますが、正直わかりません。
可能性としては低いとは思いますが、やってもおかしくはないとも思います。
これは正に決める人のみが知っていることで、もし切り上げになった場合は、その瞬間は円高に向かうと思います。
米ドル/円 日足
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しかし、中期的に見れば、人民元と円相場に相関性はありませんので、すぐに元の水準に戻る可能性が高いと考えておきたいと思います。
しかし、中期的に見れば、人民元と円相場に相関性はありませんので、すぐに元の水準に戻る可能性が高いと考えておきたいと思います。
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