(「FXで8億円稼いだ主婦…池辺雪子さんのトレード手法(1) ~合計利益は4億円ではなく、8億円!!~」からつづく)
「ミセス・ワタナベ」や「キモノ・トレーダー」といった言葉には、超低金利の円を売って高金利通貨を買う「円キャリートレード」を行い、いったん高金利通貨を買ったら、ずっとそれを持ちっぱなし…といったイメージがつきまとっている。
すでに述べたとおり、確かに池辺さんはすごく安いところで、オセアニア通貨などを買っており、それを長期保有している。これが莫大な利益の源泉となっているのは確かだ。
■長期トレードも短期トレードでも稼ぐ
ただ、池辺さんが行っていたトレードは長期のものだけではない。テクニカル指標を活用した短期トレードもアクティブに行ってきたのである。その際は買いオンリーではなく、売りからも買いからも入って、自在にトレードしてきたのだ(テクニカル指標による短期トレードについて詳細は後述する)。
池辺さんによると、8億3000万円の莫大な利益のうち、長期トレードによるものが3分の2あるが、残り3分の1は短期トレードによるものとのこと。池辺さんが「寝てても儲かる、ほったらかしで儲かる」といった「キモノ・トレーダー」のイメージとは一線を画した投資家であることは、ここで強調しておきたいと思う。
■「9.11同時多発テロ」でも動じなかった
さて、池辺さんのように7年も8年もFXのトレードをやっていれば、時には大変な局面に出会うこともある。たとえば、2001年の「9.11同時多発テロ」。あの時はどうだったのか?
「9.11の時はテロの30分ぐらい前まで、自分でドル/円のチャートを見ていて、ここを上抜けたら『買い』というところがあったので、逆指値の買い注文を入れていたんです。そうしたら、『注文が入りましたよ』とFX会社から電話が来て、それから15分か20分ぐらいしたら、すごい勢いで『大変なことが起きました!』とまた電話がかかってきました」
ここでちょっと説明しておくと、池辺さんはパソコンを使ってチャートなどをチェックしているものの、注文自体はほとんど電話でしている。
さて、同時多発テロが起こり、それまで122~123円ぐらいだったドル/円は115円ぐらいまで急降下してきた。その時…
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