(「FXで8億円稼いだ主婦…池辺雪子さんのトレード手法(2) ~9.11の時もあわてず、買い向かった~」からつづく)
池辺さんは経済ニュースなどもチェックはするものの、自身が売買を行う根拠の8~9割はテクニカル分析によるものとのこと。
「兵士が戦場に出て行く時、武器を持っていなくてはやられてしまいます。相場と戦う時も何らかの武器を持つ必要がある。それが私の場合、テクニカル分析ということです」
■自分がエントリーするのはチャート上のどんな位置なのか把握する
チャートは年足→月足→週足→日足と期間の長いものから順番に見ていきます。そして、自分がエントリーするのはチャート上のどんな位置なのかということをきちんと把握して、トレードすることが大切です。
たとえば、一時的に売られすぎとみて買いから入る場合でも、大勢は下落トレンドだとしたら、長い期間ポジションを持ったままにするのは危険。そういう場合は短期のトレードに徹する…といったようにです。
また、過去の高値、安値もとても大事。必ず、しっかり確認しておきましょう。これは週足を見る時も、1時間足を見る時も同じです」
池辺さんの見ているテクニカル指標は柴田罫線、ローソク足、RSI、MACD、ボリンジャーバンド、移動平均線、一目均衡表、サイコロジカルラインなど。さらには池辺さんオリジナルのチャートもあるそうだ。
その中で、今回のセミナーではRSIによる独特なトレード手法が解説された。
■長短2本のRSIを使った池辺さんのトレード手法とは?
RSIは売られすぎ、買われすぎを示す”オシレーター系指標”の一つ。一定期間の値上がり幅、値下がり幅から算出される。
その数値は0~100%の間を動くが、一般に「70%以上だと買われすぎなので売り、30%以下だと売られすぎなので買い」とされている。
けれど、池辺さんのRSIによるトレード手法はそれとは異なるものだった。
以下は2007年6月以降のドル/円・日足チャート(トレイダーズ証券のセミナーにて使用)。上の方にはローソク足が表示されており、下の方にはピンクとオレンジの2本のラインが表示されているが、この2本のラインがRSIだ。
「ドル/円日足」と「13日RSI・42日RSI」
オレンジのラインは算出期間を「13日」としたRSI、ピンクのラインは算出期間を「42日」としたRSIになっている。つまり、オレンジは短期RSI、ピンクは長期RSIということになる。
「長期RSIと短期RSIが大きく離れたところがポイントです。長期RSIと短期RSIが20ポイント以上かい離したところが買い場または売り場となるのです。
ドル/円は昨年6月の高値、124円から今年3月の安値、95円台まで、下落トレンドが続いていました。けれど、短期RSIが大きく下がって、長期RSIより20ポイント以上低くなったところでは、一時的に上昇しています。
こういうところで買いから入って、1~2円幅抜けたら、すぐ利食いを入れるのです。
逆に短期RSIが大きく上がって、長期RSIより20ポイント以上高くなったところでは売りから入るようにします。ごく目先の短期間でトレードするのだったら、この方法で売りからも買いからも自在にトレードすることができるのです。
そして、2つのRSIのかい離が拡がっていない時はトレードを見送るのがいいでしょう。かい離が拡がるまでじっとチャンスを待ってください」
(「FXで8億円稼いだ主婦…池辺雪子さんのトレード手法(4) ~ドル/円は年内最大116円まで上昇!~」へつづく)
(ザイFX!編集部・井口稔)
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