ザイFX! - 初心者必見のFX総合情報サイト

ザイFX!キャンペーン比較
----年--月--日(-)日本時間--時--分--秒
陳満咲杜の「マーケットをズバリ裏読み」

今の下げは序の口だ!
米国は「失われる10年」を迎えるだろう

2010年07月02日(金)19:13公開 (2010年07月02日(金)19:13更新)
陳満咲杜

GMOクリック証券はFX取引高世界1位! ザイFX!限定で5000円もらえる

■上海A株は「カジノ」マーケットだ!

 なぜなら、上海A株は基本的には中央政府の政策動向と流動性に左右されるマーケットで、企業業績とはあまり関係ない「カジノ」マーケットであるからだ。

 もちろん、上海A株の動向に強く影響される香港H株も基本的には一緒で、これを理解せずには中国株に投資すべきではない。
上海総合指数 日足

 余談であるが、昨日テレビで某有名中国株の専門家が「業績見通しがいいのに、なぜ中国株が下がるかわからない」と発言していた場面を見た際、筆者は逆に少しショックを受けたほどだ。

 ちなみに、筆者は今年中国株をまったく買っていない。ややおかしな根拠に思われるかもしれないが、北京オリンピック前後の中国株の暴落と同じく、上海万博は買い材料ではなく売り材料とみていたからだ。

 このようなジンクスが正しければ、ワールドカップ云々、ブラジルオリンピック云々の宣伝には十分用心すべきだろう。

■米国株と米ドルの関係は?

 次に、米国株と米ドルのパフォーマンスについてだが、両者の関係が常に一定と考えるのは間違いだ。

 米国株の下落がリスク回避の動きを喚起し、米ドルが買われるといった発想が常に正しいとは限らない。これからは恐らく逆のパターンに動くのではないかと思う。
ユーロ/米ドルとNYダウ 日足

 すなわち、米国株の下落はそのまま米国ファンダメンタルズの弱さとして解釈され、米ドルもそのまま売られる羽目になるだろう。要するに、米ドルはリスク回避先と見なされない可能性が大きいということだ。

 短期的なスパンはともかく、歴史的なデータを検証すると、米国株と米ドルのパフォーマンスは大した相関性を持っていないことがわかる。従って、これからは米国株と米ドルのパフォーマンスを基本的にわけて考える必要が出てこよう。

■世界景気後退の可能性は高い。その時、米ドルは?

 まとめると、筆者は世界景気後退の可能性が高いという論には同調できるが、それをもって米ドル高(対円を除く)、円高の根拠とする論議には同意できない。

 いずれ、米国を中心とした景気後退がそのまま米ドルの売り圧力として解釈される日が遠からず来ると見ている。ただし、その進み方は緩やかだろう。

 また、米ドル安の進行につれて、他の主要通貨のファンダメンタルズに不思議なくらいプラスの材料が出てこよう。

 最近では、英ポンド高につれ、英緊縮財政案に対する評価が高まり、英早期利上げの可能性が囁かれ始めたことが挙げられる。また、ユーロについては、ギリシャ政府が赤字削減計画の早期達成可能性について表明したことなどがその好例と言えるだろう。

■今後10年で人民元は米ドルに対し、倍以上に上昇!

 一方、中国株や中国経済のハードランディングの有無について筆者は確信できずにいる。

 筆者が知る限り、西側を中心に、中国の激変に関する予想は一貫して裏切られてきた。恐らくハードランディングがあったとしても、人々の想定より早く立ち上がることだろう。

 大国の底力は危機を克服する時に発揮される。中国の勃興サイクルは少なくとも今世紀半ばまで続くという見方が支配的だ。

 その意味では今後10年間、人民元は対米ドルで倍以上の上昇幅があるとみている。ただし、中国に対する過大な期待を振り払うために、1回大きなクラッシュがあってもおかしくないだろう。

 ところで、先週、筆者は人民元の弾力化が円高の根拠にならないと論じたが、足元では円高の進行が一段と進んできた。それでも筆者は目下の円高には限界があるとみている「5年サイクルで見て今は円安トレンド。人民元弾力化による円高進行は続かない」参照)

 その根拠は次回分析したいと思う。
 
最後にご報告を。筆者は近々通貨ペアの値動きを天気予報にたとえた「為替天気予報」というメールマガジンを立ち上げる予定だ。無料なので、ザイFX!読者の皆様にもぜひご覧いただければ幸いである(メールマガジンの詳細は、私のブログ「為替の真実」をご参照ください)。
おすすめFX会社
link

ザイFX!限定で5000円!

GMOクリック証券[FXネオ]

当サイト限定キャンペーン実施中!新規口座開設後10万円以上入金&10万通貨以上取引で5000円がもらえる!

link

ザイFX!限定5000円&オリジナルレポート

JFX[MATRIX TRADER]

新規口座開設+1万通貨以上取引でもれなく限定5000円&オリジナルレポート!

人気のザイFX!限定タイアップキャンペーンをPickUp!
FX初心者のための基礎知識入門
経済指標速報記事 jfx記事 トレーディングビュー記事
経済指標速報記事 jfx記事 トレーディングビュー記事
『羊飼いのFXブログ』はこちら
↑ページの先頭へ戻る