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FOMC通過後、米ドルは底割れを回避。しばらくはバランスの取れた相場が続く?
FOMC(米連邦公開市場委員会)通過後、為替市場に大きな波乱はなかった。ドルインデックスは安値圏での保ち合いを維持し、「底割れ」を回避した模様だ。

(出所:TradingView)
「底割れを回避」を強調したのも外ならぬ、台湾ドルの米ドルに対する急騰があって「米ドル崩壊論」が再度浮上したからだ。それについて、筆者のXへの投稿(つぶやき)があったので、このまま貼っておく。
台湾ドルの急騰をもって米ドルの崩壊を予測する向きが急浮上してきた。しかし、米ドルは過大評価されただけで崩壊云々に程遠いでしょう。米ドルの下落がこれからだと繰り返し指摘してきたが、マイナーの通貨を証拠として物足りないとも思う。 #fx #ドル
— 陳まさと@プライスアクション (@chinmasato) May 8, 2025
言ってみれば、米ドルは目先なお「売られすぎ」に対する速度調整の段階にあり、これから米ドル安の方向に向かう公算が大きいが、米ドル崩壊云々は大袈裟だ。
あの「トランプ・トレード」の時に、米ドル高が大袈裟に解釈されたのと同様、今進行中の「逆トランプ・トレード」に関する解釈も大袈裟になりがちなので、要注意だ。
となると、しばらくはバランスの取れた相場が続くのではないかとも思う。ここで言う「バランスの取れた」とは、「メイントレンドとして米ドル安が定着しながら、途中のスピード調整もしっかり行われ、行きすぎのない」というような市況を指す。
ドルインデックスは保ち合い中だが、強気のパターンではない。上放れしても、大きく上値余地を拡大することはないだろう
ドルインデックスの日足におけるフォーメーションは、足元までいったん「強気トライアングル」の形態を示しているが、ベア(下落)トレンドが続いてきたので、典型的なフォーメーションとして成立しない。

(出所:TradingView)
換言すれば、安値から上昇してきて、途中の保ち合いとしてこのような形態が示された場合、ロングポジションを検討すべきだが、今回は大きなベアトレンドが推進された末のフォーメーションなので、一見同じような形態に見えても、決して強気のパターンとして解釈できないということだ。
したがって、このままレジスタンスゾーンを突破できず、再度下放れしてきたら、むしろ当然の成り行きと見なされ、逆にいったん上放れがあっても、大きく上値余地を拡大するということにはならないだろう。
米ドルのショート筋が買い戻しに動いても、本格的な米ドル買い、というスタンスへの転換はない。
米ドル/円はレジスタンスラインのトライがあっても、ベアトレンドを修正できないとみる
米ドル/円についても、同じだとみる。FOMC通過後の切り返しでいったんメインレジスタンスラインのトライがあっても、ベアトレンドを修正できないだろう。戻り自体に限度があるなら、投機筋の米ドル買いも、どこかで利益確定しないといけない。

(出所:TradingView)
一方、FOMC通過後の切り返しが確認されたからこそ、4月22日(火)安値を起点とした切り返しがなお継続されると言える。
途中の押し(下の画像の1、2)が、右上がりの関係を保っているから、再度高値(146円の節目前後)のトライがあってもおかしくなかろう。
さらに、146円の節目のブレイクがあれば、148円の節目前後まで上値余地が拡大する可能性もあるから、米ドルの戻り売りを性急に仕掛けるべきではないと思う。

(出所:TradingView)
あえて言うなら、ごく短期のスパンで、投機的な米ドル買いを試すのは可能だと思う。ただし、いずれ再度頭打ちになるから、そのサインが出てきたら、躊躇なく戻り売りを仕掛けるほうが、スイングトレーダーの腕を見せどころになるのではないだろうか。市況はいかに。
5月8日(木)22:50執筆
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