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トランプ政権の関税案リリース後、米ドルの全面安が一段と進行!
ウォール街のコンセンサスが外れたのは「灯台下暗し」だったから!?
筆者の想定のとおり、トランプ政権の関税案がリリースされた後、米ドルの全面安が一段と進行してきた。米ドルの暴落と言う方もいるが、それについては同意できない。換言すれば、米ドルの暴落があるとすれば、むしろこれからだと思う。

(出所:TradingView)
もっとも、「想定どおり」云々自体、余計な話であることは承知している。それでもあえて書いたのは、ほかならぬ、ウォール街のコンセンサスとまったく違うからだ。
トランプ氏が昨日(4月3日)未明(東京時間)に公表した関税案は、市場が想定したもっとも厳しいプランよりも酷い、と言われているから、ウォール街のコンセンサスどおりなら、米ドルは大きく買われるはずだった。結果はその真逆であって、米ドルの狼狽売りが見られたわけだ。
では、なぜウォール街は間違ったのだろうか。それはほかならぬ、「灯台下暗し」という状態だったのではないかと思う。
言ってみれば、米国人が米国人であるがゆえに、彼らの大統領がならず者で、どれだけ米ドルの信用を棄損しているかをまだ認識していないからということだ。断言してもよい、トランプ氏が米大統領でいる限り、本格的な米ドル高はなく、むしろ本格的な米ドルの暴落はこれからだ。
ドルインデックスの下落はいったん一服する可能性があるが、その後去年9月安値を早晩打診し、100の大台割れが視野に
一方、市場は一直線に進むものではない。米国株も日本株も暴落してきたが、ここからの下値余地は限定的なのではないかとも思う。なにしろ、いくら酷いとはいえ、リリースされた以上、巨大な不確実性自体は低下していくから、マーケットの激しい反応もいったん落ち着くと思う。
その分、米ドル売りの勢いもいったん緩むだろう。ドルインデックスは101付近まで下落したから、一服する可能性がある。

(出所:TradingView)
もちろん、仮に一服があっても米ドル安のトレンド自体を修正できないから、前回のコラムでも述べたとおり、ドルインデックスはいわゆる「トランプ・トレード」の起点であった去年(2024年)9月安値を早晩打診するとみる。となると、100の大台割れが視野に入る。
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ユーロ/米ドルが急騰! ユーロの高値更新という予測の方向自体は間違いではないが、そう簡単にはいかない?
リンクしたように、ユーロ/米ドルは大きく切り返している。昨日(4月3日)いったん1.11ドル台半ばをトライしたほどで、目先の急騰ぶりが目立つ。

(出所:TradingView)
つい最近(と言っても1月末~2月初頭)までウォール街のコンセンサスがパリティだったことから考えると、米ドルのロング筋がいかに狼狽したのかを推測できる。
ここまでくると、彼らは一転してユーロの高値更新を予測するようになると思うが、方向自体は間違いではないとはいえ、そう簡単にいかないかもしれない。
なにしろ、トランプ政権が打ち出した関税案は、中国をはじめ、EU(欧州連合)、日本など米主要貿易相手国に大きな打撃を与えたに違いない。EUも日本も、そして比較的に低い関税で済んだ英国でさえ、景気後退のリスクに晒されるから、一層利下げに動くか、利上げできなくなると推測される。
もちろん、EUと英国は利下げ、日本はいったん利上げなしだが、景気後退のリスクを引き起こした「張本人」の米国自体も、同じく利下げせざるを得ない状況になるだろう。
日米の金利が揃って急落! 日銀の利上げ観測はほぼ皆無で、円を積極的に買っていく根拠は目先消滅したか
ゆえに、日米の金利が揃って急落してきた。米10年物国債利回り(米長期金利)は4%を割り込み、日本の10年物国債利回り(日本の長期金利)は執筆中の現時点で1.204%前後まで急落してきた。

(出所:TradingView)
日本の長期金利の急落は円買い筋にとって不利なので、CFTC(米商品先物取引委員会)におけるヘッジファンドをはじめとした投機筋がいったん撤退しているのでは、と推測している。
たしかに米ドル/円は145円台をつけ、円のロング筋が利益を確定したように見える。しかし、より長い目線で見ればわかるように、円を積極的に買っていく根拠は目先消滅したかもしれない。
もっとも大きな根拠は、日銀の利上げ志向だったと思う。しかし、トランプ政権が仕掛けてきた貿易戦争に対抗できずにいる日本は、景気後退のリスクを背負って利上げを継続できるはずがない。
日経平均も執筆中の現時点で、3万3360円まで下落しており、早期利上げの観測がほぼ皆無になったと言える。
だからこそ、米ドル/円はいったん下げ止まり、保ち合いの市況が先行するだろう。円買いのロジックは、昔は「リスクオフの円買い」云々が正解であったかもしれないが、今ではむしろ逆だと思う。

(出所:TradingView)
言ってみれば、利上げ周期にある円は、リスクオフではなくリスクオンの市況でないと買われにくいから、目先の株暴落や米ドル急落があっても、円の上値余地は限定的だと思う。市況はいかに。
14:00執筆
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