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2024年の「トランプ・トレード」は「ダマシ」だった!?
ドルインデックスの2022年高値を起点とした下落トレンドがこれから加速していく
米ドル全体は、やや反発してきた。いったん下げ止まりがあっても、大きな方向は変わらないから、戻り切れないところであり、また売りの好機に恵まれるかと思う。
月足をみるとわかるように、先月(4月)の大幅続落で2023年安値を終値で割り込んでいたから、2022年高値を起点としたメイン変動、すなわち下落トレンドが、これから加速していくと思われる。

(出所:TradingView)
半面、昨年(2024年)の「トランプ・トレード」に対する反動、という側面が大きく、今度はその反動自体がいったん行きすぎた、という感じが強まっている。ゆえに、目先は反発しており、もう少し速度調整の余地があるとみる。
急騰した後、その反動で急落。至ってわかりやすい値動きのようにみえるが、重要なのは、あの「トランプ・トレード」が調整子波という位置付けであり、さらに大袈裟な表現をすれば、「ダマシ」とさえ言える存在だったことが証明されたことだ。
要するに、2022年高値を起点とした下落波動は、大型ジグザグの形を形成しながら、しっかり下放れしてきたので、メイントレンドの方向が一段と強化された、という結論である。
昨年(2024年)9月安値からドルインデックスが大きくリバウンドしていたのが「トランプ・トレード」と言われたわけで、そもそも「意外高」、あるいは「不本意な米ドル高」だったと言える。
しかし、結局「意外」な反発は、全上昇幅が否定されたので、「ダマシ」だったと言っても大きな間違いではなさそうだ。つまるところ、「ダマシ」があったからこそ、下落トレンドが本物であることが証明されたわけなので、米ドル安の進行はむしろこれからだ、と強く言える。
米ドル/円も「三尊天井」や「1-2-3の法則」が見られ、
米ドル安・円高になる可能性がある
同じ構造が、米ドル/円の月足でも見られる。昨年(2024年)9月安値からの切り返しは、今なら誰でも言えるが(2025年1月まで多くの先生が米ドル高、米ドル高と叫んでいた…皮肉ではなく、事実を言っている)、「三尊天井」の一部を形成していたにすぎなかった。
だからこそ、これからの米ドル/円には米ドル安・円高になる可能性がある。ちなみに、先月(4月)の安値はかろうじて昨年(2024年)9月安値の割り込みをいったん回避したが、これからの割り込みをもって「三尊天井」のみではなく、トレンドの反転を示す「1-2-3の法則」の確認につながる。

(出所:TradingView)
今年(2025年)1月高値までの切り返しは、強かったものの、結局、昨年(2024年)高値を更新できなかったから、「条件1」を満たす(上のチャートの(1))。
その後の大幅反落で、メインサポートラインの割り込みを果たしたから、「条件2」を達成した(上のチャートの(2))。
いったん140円の節目の割り込みが見られたから、「条件3」、すなわちサポートゾーンの割りこみを認定できるが、厳密に定義するなら、昨年(2024年)9月安値の139.57円(上のチャートの(3))割れを待ちたいところではある。
早晩、昨年(2024年)9月安値を割り込むということは、火を見るよりも明らかだ。だからこそ、戻りの先行があれば、むしろ出遅れた米ドルのショート筋にとって絶好のチャンスだと映る。残る問題は、どこまで戻れるか、である。
米ドルのリバウンドがいくら強くても、200日線の回復はないだろう。150円台の回復はないとみる
周知のとおり、CFTC(米商品先物取引委員会)における円買いポジションの積み上げは増える一方だ。だからこそ、いったん米ドル/円の切り返しがあれば、しばらく続く可能性もある。
日銀利上げ姿勢の後退もあって、円買い筋の利益確定の需要がある上、個人投資家の多く(特に日本人投資家)は米ドルの反発を好むから、想定より切り返しの値幅がいったん拡大する可能性もある。
日米協議など材料や思惑の流動性が強く、現時点ではどこまでと推測しにくいが、あえて言うなら、あるいは目一杯推測するならば、米ドルのリバウンドがいくら強くても200日移動平均線(200日線)の回復はないだろうと思う。

(出所:TradingView)
現時点で同線が149円台の後半に位置しているから、もう米ドル/円の150円の節目の回復はない、と記しておきたい。もちろん、必ず149円台後半まで戻ってくる、という話ではないので、誤解しないでいただきたい。市況はいかに。
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